車椅子ユーザーにとって予約しにくいパック旅行
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。旅行に行く場合に手配しなければならないのが、交通機関・宿泊施設などの事前予約です。それが現在の主流になりつつあるのが「パック旅行」です。残念ながらこの旅行の恩恵を受けられないのが障害者となりがちです。一体どういうことなのでしょうか?
パック旅行でないと1回あたり数万も変わってくる
最近はネット社会になっているために、旅行サイトがとても充実しています。大手では楽天トラベル・じゃらん・JTBなど飛行機・レンタカー・宿泊施設を組み合わせたパック旅行を販売しています。旅行サイトのメリットは、パックになっているだけに1クリックですべての予約をとることができることと、別々に予約するよりも格安になる点です。
車椅子利用者においてもH.I.Sなどはユニバーサルツアーデスクを用意しています。しかし導入をしている事業者は少ない状況です。そのために1回で取得することができないのが実情です。私は今年になって沖縄の石垣島旅行に行きましたが、一般的なパック料金と比べて別々に予約することで5万円位多くかかってしまいました。
一般的なパック料金でも予約ができそうな部分もありますが、レンタカーの車種や宿泊施設のバリアフリールームなどの課題が出てきます。どうしてもレンタカーの車種は車椅子からの乗り移りが可能なものを選びたいですし、宿泊施設においても車椅子でも利用できる部屋を利用したいものです。
各々に連絡をしなければならないのがとても面倒な部分です。飛行機やレンタカーはネットで利用状況は一目で判断できる状況なので、空いているのか否かがリアルタイムで分かります。そうすることでかなり予約が楽になります。あとは気になる点があれば、各航空会社のお体不自由デスクへ電話連絡をするだけです。
宿泊施設の情報開示こそが今後のパック旅行でも必要なポイント
宿泊施設はまずバリアフリールームの有無が分かりません。FAQ(よくある質問)にも掲載されておらず、電話で確認しなければならないのが面倒な部分です。さらに空いているのかどうかや部屋の間取り・画像などが分からないために利用可能かどうかも分かりません。バリアフリールームと聞いて行ったものの、バリアだらけだったことも今でも多いのが実態です。
パック旅行が出来たとしても、バリアフリールームの情報開示があると予約しやすくなると思っております。ただ広いというだけでバリアフリールームとしている宿泊施設もよく見かけます。障害のレベルによっても使い勝手が変わってくると思いますが、ある程度の基準があることが望まれます。そうやってこそ2020年の東京オリンピック・パラリンピックに向けて旅行者を受け入れていってほしいものです。
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