車椅子で外出・旅行する際には注意しなければならない駐車場のポイント
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。最近とある駐車場を利用したら、最大のハプニングに遭いました。そのハプニングは普段から日常茶飯事で発生する可能性があるので、警鐘を鳴らす意味も含めて取り上げたいと思います。
24時間駐車場でも夜間の入出庫が不可能なところもあるので注意
その駐車場の身障者用駐車スペースは、2階にありました。24時間利用できる駐車場でしたが、念のために「24時間車の入出庫は可能ですか?」と係員の方へ質問しました。
なぜ質問したかと言いますと、24時間駐車することが可能でも、入出庫においては夜間不可能なところもよく見かけます。その場合は、翌日にならないと出庫ができないので注意が必要です。でも今回は、どの時間帯でも入出庫が可能だと言っていたので安心していました。
車椅子利用において担当者は使えると言ったのに現実は違う場合もよくある
夜22時過ぎに友人とも別れて、いざ駐車場に行くとシャッターが閉まっているではありませんか?「えっ、どうして?」とビックリしました。すかさず駐車場の事務所に電話を入れました。自分が車椅子ユーザーであることを伝えたところ、「建物の外周をまわると入口がありますからそこから入ってください」と教えてくれました。
ところがどこに行っても入口が見当たらないんです。その後、建物を管理している防災センターがありました。「すみません、駐車場に行くエレベーターはどちらですか?」と質問したところ、「エレベーターはすでに動いていません。21時頃にはストップしますので階段しかありません」との事。
挙句の果てに「21時頃には戻ってきていただかないと・・・」と言われました。普段は冷静な自分も久々に反論しました。「24時間利用できる駐車場と確認した上で使ったものの、21時までにエレベーターが止まるといった話は聞いていないし、このままでは家に帰れないから困る」と言っても「すでにセキュリティが入っているのでどうにもならない」の一点張りでした。
先ほど別れた友人に電話をして、たまたま連絡がつき戻ってきてもらいました。なんとか1階からの坂道を押してもらい駐車スペースへ戻れることができて、本当に助かりました。もし連絡がつかなかったら、バリアフリーの設備のあるホテルを探すかタクシーで30キロ離れた自宅まで乗って帰り、翌朝車を取りにくるしかなかったと思います。
人を信用しないわけではありませんが、さらに質問する必要があった点です。エレベーターの稼働時間を確認しておくべきだったのが反省です。こういった場所は、今回に限らず発生する可能性があるのでいい勉強になりました。
車椅子利用者のための情報共有をきちんと行っていると利用する側は助かる
今まで車椅子生活をしてきて、現地もしくは電話で担当者に質問しても「車椅子でも大丈夫ですよ」と言われたにも関わらず、勾配のある坂だったり、段差があったり、話と異なる場合は何度もあります。そのために現地で戸惑うことはしばしばあります。つまり車椅子利用者の事情が全く分からないのです。
車椅子を利用されている施設であれば、Q&Aなどがあるといいでしょう。例えば、どこを通って建物の外に行くのか?多目的トイレの有無(もし無いとすれば近隣で利用できる場所の情報)身障者駐車スペースの台数など。そうなればきっと車椅子利用者に対して優しい施設だと思われるでしょう。
今後の高齢化社会などに向けて想定マニュアルが欠かせない
小売業で勤めていた経験から、従業員のサービスレベルを維持・向上させるためには、想定マニュアルを用意する必要があると思っております。今後はそういったものを企業へ提案していきたいと思っております。クレーム防止には欠かせないものになると思います。
私としてはさらに自分のコラム発信などを通じて、健常者の方々にも車椅子を利用している人の事をもっと知っていただく活動をしていきたいと思っております。とにかく今回のハプニングはいい勉強になりました。そして駆けつけてくれた友人に感謝しております。
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