車椅子ユーザーが飛行機を利用して大阪に行くメリットとは?
Contents
車椅子ライフデザイナーのまおうです。先日、どうしても参加したいセミナーを受講するために大阪まで行くことがありました。今までは新幹線を利用していましたが、今回は飛行機を利用することになり、いろいろな発見がありました。お伝えするのは、東京~大阪に行く車椅子での空港事情です。
行きは伊丹・帰りは関空。なぜ別の空港なのか?
私が住んでいる茨城南部からは、マイカーを運転して首都高を経由して羽田空港へ向かいました。羽田空港P4駐車場にとめましたが、あいにく本館の身障者用駐車スペースは満車だったこともあり、隣にある別館にとめることになりました。一瞬、ひやひやしましたがなんとか大丈夫でした。午後出発の便の場合は、駐車場が空いていない可能性もあります。できれば事前に駐車場の予約をしておくのがおすすめです。
今回は、ANAを利用しました。行きは羽田空港から伊丹空港へ。帰りは関西空港から羽田空港へ。セミナーの期間は11月3日・4日でしたが、当日の移動は避けて、前日入りで大阪へ向かいました。そしてセミナーの最終日の4日は、帰ってくる予定で計画しました。行きと帰りの空港を変えた理由は、伊丹空港は夜の離発着ができないために、夜遅くまで離発着をしている関西空港を選択することにしました。
新幹線でなく飛行機を利用したのは、総合的に考えて対応がスムーズである点です。事前にお体不自由デスクに電話することで、当日の対応がスムーズですし、丁寧にサポートしていただけます。もちろん、新幹線の対応についても良好ですが、チケット購入の面倒な点や座席確保(特に多目的室)などが難しい点が挙げられます。以前にも述べましたが、ネット予約ができるようになるととても便利になると思います。
大阪市内のアクセスは関空の方が便利かも
飛行機にのることで、あえて気になることは空港から大阪市内へのアクセスだと思います。伊丹も関空も大阪市内からはちょっとアクセスが悪いことです。空港発着のリムジンバスへの乗車は、車椅子ユーザーでは難しいものです。大阪は東京と違ってリフト式のバスの導入されていません。そのため公共交通機関又はタクシーの利用となります。今回は大阪モノレールを利用しました。モノレールの駅まではエレベーターがついているので問題ありません。
ビックリしたのは、ホームがバリアフリー化されているので駅員さんの対応は一切ありません。ちょっと不安でしたが、ホームとモノレールに大きい隙間や段差はありませんでした。つまり一般の人と同じようにどこでも乗り降りできます。そして車椅子用乗車スペースもあります。但し、乗換がちょっと面倒な点です。今回は、大日駅で地下鉄への乗換をしましたが、あいにく大日駅のエレベーター故障のため、イオン大日店(地下鉄と接続)のエレベーターに乗って地下に降りて、数百メートルを漕いで、地下鉄谷町線へ乗車しました。
大日駅で乗換せずに蛍池駅やその他の駅で乗換をして、さらに阪急の梅田駅から地下鉄に乗る方法もありますが、梅田駅やJR大阪駅界隈は混雑しているために、車椅子での走行は厳しいかもしれません。またその他には、大阪駅周辺の地下街は、多少の勾配があるため荷物を持ったままの車椅子走行は結構疲れます。
大阪市内のバリアフリー度はまだ高くない
帰りは、JR大阪駅から関西空港まで快速で1本でした。それ以外にも地下鉄なんばから南海の難波駅に移動して、特急ラピート号で関西空港へ向かおうとも思いましたが、地下鉄から南海への乗換は、健常者ならば地下からスムーズに行けるものの、車椅子利用者は一旦外に出て、交差点を渡らなければならなくなっています。残念ながらバリアフリー化が進んでいないものと思われます。
実際にはJR大阪駅から関西空港までの所要時間は65分なので時間はかかりますが、伊丹空港から上記の方法で乗換をしても1時間以上はかかります。アプリでは早く行けるような記載がされていても、車椅子利用者にとっては、思った以上に時間がかかるとみて余裕を持った方がいいと思います。
最終的に新幹線がいいか飛行機がいいかは迷うところですが、先ほどにも述べたチケットや座席の課題がある中では、飛行機の方が気軽に乗ることができるというのが私の感想です。さらに言えば、大阪市内に出るならば伊丹空港経由よりも関西空港経由の方が車椅子での利用がしやすいように思えました。これはあくまでも私の感想ですので、いろいろと情報を見て判断してみることをおすすめします。
関連する投稿
- 車椅子利用者が大阪の地下鉄を乗車するときのポイント
- 車椅子ユーザーが車で外出する際に利用する身障者用駐車スペースの広さが3.5Mなのはなぜか?
- 福祉機器の進歩により障害者でも車を運転できる世の中になっている
- 首都圏と地方の交通機関における車椅子のバリアフリーの違いとは?
- 新しいバリアフリーマップは車椅子の走行ログによって進化する
現在の記事: 車椅子ユーザーが飛行機を利用して大阪に行くメリットとは?