レジ店員の対応によって心のバリアフリー度が分かる理由とは?
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。最近は心のバリアフリーという言葉が、少しずつ浸透していっていますが、その心のバリアフリーを店舗などでうまく実践できる人とそうでない人がいるでしょう。
どちらかといえば、相手に合わせて対応ができる人なのかどうかがです。それを知っているのとそうでないのでは、大きく変わってきます。
心のバリアフリー度はこういったことで分かってしまう
まずは次のような光景を想像してみてください。車椅子利用者がお会計の際に、クレジットカードを提示したとします。その際にサインの記入か暗証番号の入力をすることになると思いますが、このときの店員さんの対応によって、相手の立場を理解できる人かどうかがよく分かります。
お会計をするレジ台の高さは、一般の人にとってはちょうど良くても、意外と車椅子利用者にとっては高く感じるでしょう。なぜなら車椅子利用者の目線は100~120cmの高さだからです。そのために、一般の人であの場合には、さほど気にならないサインの記入ですが、車椅子利用者ではサインを記入することができない、もしくは記入しにくい状態になるでしょう。
そこでもし自分が店員さんだったらどう対応しますか?
- 机の上でサインをしてください
- 店員さんが会計ブースから出てきて、お客さまの目の前でサインを求める人
- 店員さんが会計ブースから出てきて、サインを書きやすい机やスペースを求める人
などが主な対応になります。
一般の人と同じように対応される店員さんであると、1のように対応されるでしょう。でも残念ながら、心のバリアフリー度は低く、お客さま目線で接客・応対ができない人になっているかもしれません。
2と3を選んだ場合は、お客さまが書きやすいようにするために、どうしたらいいかを考えている人でしょう。でも書きやすい場所を考える3のほうが、丁寧な対応になるでしょう。
それ以外のポイントとしては、手が不自由なお客さまのためにどうするかなどを考えることができる人であると、さらにお客さま目線になるでしょう。
最近はサインを記入するよりも、暗証番号を入力するケースが増えているので、コードを長く出して、いかに入力しやすいかどうかを考えることができる店員さんかどうかによって、印象度が変わるでしょう。
商品をお渡しするときの対応でも分かってしまう
今回はクレジットカードの対応でしたが、商品をお渡しする際においても同様です。会計ブースから外に出てきて、そばにきて渡そうとする対応ができるかどうかによって、お客さま目線ができる店員さんかどうかが分かってしまうかもしれません。
こういった些細かもしれない対応ができるかどうかによって、このお店は丁寧なお店かどうかが分かってしまうポイントです。
でもこれは車椅子利用者に対してだけではないと思います。一般のお客さまに対しても雑なのか丁寧かどうかも分かってしまうでしょう。
自分がお客さまのときにどうされたいかを考えてみる
ではどうしたらいいのかを考えると、接客・応対はロールプレイングや疑似体験などを実施して、自分がお客さま役になったときにどう対応されたら、うれしいかどうかを肌で感じることが一番分かりやすいと思います。
極端なことを言えば、自分が店員さんの対応を受けて、うれしいか嫌かを感じることです。そこで教育担当者が、どうしたらいいかをきちんと解説しながら進めるといいでしょう。
でもあとはポイントとなるのが、教育を受けた直後は、理解をされて実践していても、時間の経過とともにせっかく手にいれた型が崩れていくことです。その後も定期的に確認をしていくことや教育担当者がやらなくても、各部署のOJTにて対応できるようにしたらいいと思います。
いかにお客さまに喜んで頂ける接客・応対ができるかどうかが、心のバリアフリーにもつながるためにお店の評判を上げていくには重要なポイントになると思います。今一度自店の店員さんのスキルを確認してみてはいかがでしょうか?
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