こころのバリアフリーには欠かせないのがあいさつの重要性
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
バリアフリーについては、
設備だけを万全にしたとしても、
まだまだ足りないものがあります。
それは接客・応対が
きちんとできることです。
接客・応対については、
店舗などの商業施設で言えば、
こころのバリアフリーが
できるかどうかです。
そこで「こころのバリアフリーを
明日からするように!」
と従業員へ指揮命令をしたところで、
簡単にはいかないものです。
なぜならば、従業員のモチベーションが、
どうしても必要となるからです。
まずは社内の働きやすい職場環境を
作ることから始めることです。
その大きなカギを握るのは、
もしかしたらあなた自身の
態度かもしれません。
すべての始まりは率先垂範である
以前、参加させていただいたセミナーで
聴いた話をご参考までにお伝えします。
社内のモチベーションを上げるための研修を
ある有名講師が行ったところ、
企業の入口で警備員とその講師が
「おはようございます」と声をかけても、
「おはようございます」と返答してきたのは、
100人中たった1・2人しかいなかったと
おっしゃっていました。
残りの98~99人は、何も言わず
スルーしていったそうです。
そのような状況を知っていたからこそ、
社内上層部から社内環境を変えるために
その講師にオファーがかかったようですが、
それ以前にその企業における職場風土に
課題があるのかもしれません。
もしかしたら依頼をした側の
上層部の方々の態度にも
問題があるのかもしれません。
でも上層部の方々はそんなことには
気がついていないのでしょう。
このような状況の中で、
「こころのバリアフリー」を実践しても、
皆さまもお分かりのとおり、
うまくいかないでしょう。
なぜなら人として最低限の行為である
あいさつができるようにならなければ
こころのバリアフリーの実践は
ハードルが高すぎます。
しかも役職が高い人が率先垂範で
従業員に向けてあいさつするくらいでないと、
従業員のあいさつはまず浸透しないと
思われます。
以前、私の職場でこんなことをしました。
「店舗の社員の中で一番あいさつする人、
しない人は誰?」
という無記名アンケートを
実施したことがあります。
今思えば強引アンケートだったような
気がしています。
その結果、社員の幹部が
ダントツの一番ビリになりました。
その方はいろいろな人に対して
あいさつしているつもりでいましたが、
ほとんどの方はあいさつされていないと
感じ取っていました。
大事なことは、相手に伝わるかどうかです。
伝わらなければ
残念ながらあいさつにはなりません。
その結果を受けて、本人は反省したようで、
伝わるあいさつをするように
心がけるようになりました。
率先垂範が職場の環境を変えていく
そういった改善があるのであれば、
こころのバリアフリーの浸透は
前向きになっていく
事業所へと変わるでしょう。
でも役職が高い人が進んで
あいさつをするのができなければ、
さすがにいつまで経っても従業員の
モチベーションが上がらないでしょう。
人は感情で動くからです。
あの人が私にあいさつしてくれたと
思えばこそ部下が動くでしょう。
部下からのあいさつをするのを
待っているようでは、
いつまで経っても変わらないでしょう。
些細なことのように
思えるかもしれませんが、
そういった基本的なことができるかが、
事業所のムードに影響していきます。
それが接客・応対やこころのバリアフリー、
そして職場環境の改善に
つながっていくのではないかと
私の今までの経験上で感じることです。
バリアフリーをきちんと運営するためには、
従業員の働きやすい職場環境は
必要不可欠です。
従業員のモチベーションが高くなっていき、
そしてお客さまに対して
喜んでいただきたいと思う気持ちが
芽生えてきてはじめて、
お客さま満足につながります。
まさに「ES(従業員満足)なくして
CS(お客さま満足)なし」です。
それがこころのバリアフリーを
展開していく上で、
欠かせないことであり、
それと設備の充実・運用における
満足度が上がることで、
他のお店にはない真のバリアフリーに
なるでしょう。
そしてお客さまに喜ばれて、
集客・売上につながり、
人に優しい社会貢献にも
つながっていくにちがいありません。
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