車椅子利用のお客さまがビュッフェを利用しやすくなるポイント

2018.03.03 (土)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。最近は、レストランのビュッフェタイプのところが増えています。おしゃれな感じで自分の好きなものを好きな分だけたべることのできる方式はとても気軽に利用しやすいものです。でも車椅子利用者にとっては意外と敬遠しがちな場所です。ではどういった点が利用を遠ざけてしまうのでしょうか?またどうすれば利用しやすくなるのでしょうか?

設備の4大ポイントのバリアフリー化+接客応対が大事

設備においては、私が店舗利用における4大ポイントで挙げている「段差の有無」「身障者用駐車スペースの有無」「多目的トイレの有無」「通路幅の確保の有無」が車椅子利用者にとって選ぶ基準になっています。この4つが揃えば、車椅子利用者にとって行きやすい環境になるでしょう。

 

しかし設備だけで真のバリアフリー化が展開できるのか?と言えばNOです。ハード面は必須であるものの、ソフト面(接客応対など)における対応ができるかどうかで決まるでしょう。。しかもレストランのビュッフェタイプとなるとソフト面における部分は重要なポイントになります。

 

なぜならば、誰もがお分かりの通り、自分が食べたい料理を取りに行かなければならない点です。車椅子利用者は両手でハンドリムを握って操作するために、手が自由にはなりません。しかも手が不自由な人にとっては、料理をとることも難しいでしょう。

 

ビュッフェの場合は、自分の太ももの上にトレイを置いて、トレイの上にいろいろな料理をとって運ばなければなりません。太ももの上は安定性がないので、料理をこぼす可能性がありますし、スープ類などはこぼすことで火傷などにもつながる可能性もあります。

セルフでもホスピタリティが重要なポイント

私は月に2回ほど都内のビュッフェを1人で利用します。通っている場所のそばにホテルのビュッフェがあり、食事をとった後に多目的トイレを利用してから、目的地へ向かうことにしています。しかも身障者用駐車スペースもあるので使いやすい場所になっています。

 

但し、そのビュッフェは決して接客応対がいいわけではありません。すべて自分でお水・料理をとりますが何とかなるので自分で利用しています。私は勝手が分かっているので利用しているものの、私以外の車椅子利用者にはおすすめするには難しいと思っています。

 

しかし多目的トイレがあって、身障者用駐車スペースもある環境は意外と少ないことを考えると、設備面では他店に比べて大きな差別化になっているにちがいありません。ところが接客応対に関して無関心な状態は、はっきり言ってもったいないと思うばかりです。

 

車椅子利用者が来店されたら「料理をお取りしましょうか?」と笑顔で声をかけたら嬉しいものです。人によっては「自分で取りますから大丈夫です」と答えるお客さまもいるでしょうが、声をかけることが重要です。ここでのポイントは「○○しましょうか?」と声をかける方が頼みやすい点です。

HP・店内などで「見える化」で差別化できる

よくある言葉に「何かお困りのことがあったらおっしゃってください」と声をかけることがあるでしょう。もちろん、この声かけが悪いわけではないのですが、人には遠慮があるので「何かお困り…」とおっしゃったら「大丈夫です」と答えてしまいやすいからです。

 

超高齢化社会における車椅子利用者が増える中で、以前は利用していたにも関わらず、車椅子生活になったので利用することができなくなったというような高齢者も増えている実態もあります。うちのお店は車椅子利用者のお客さまが来ないからという経営者の皆さまがいらっしゃいますが、行けなくなったからとか行けないから利用しないことが実情です。

 

もちろん大事なのは料理のおいしさですが、せっかく接客応対のスタッフを設置しているのであれば、スタッフの対応の良さが料理のプラスアルファの存在になるのではないでしょうか?そのためスタッフの方のアシストがあるお店になれば、気軽に利用することが可能になります。

 

そこで大きなポイントが車椅子利用者における判断基準になるものをホームページや店内などで「見える化」することです。ここのお店ならば、設備が揃っている点、アシストする点も自慢の料理同様に伝えることです。それによって安心感がうまれて、ここなら利用してみようと思うものです。そして利用可能であることが分かれば、口コミでも広がるでしょう。

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