現代社会に対応した接客応対におけるクレーム対応ノウハウが必要な理由
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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
接客応対の仕事をされている人にとっては、「クレーム対応」は苦手な仕事と思っていませんか。
そういう私もサラリーマン時代は、クレーム対応が本当に辛かった仕事でした。
でもこのクレーム対応において、ふと気が付いたことがあるんです。
それはスキルがないこと。
そのためクレーム対応そのものが自己流になってしまいがちでした。
そこで今回はクレーム対応について考えてみます。
モンスタークレーマーなどが来店する時代に突入している
私は4年間、総合スーパーの店舗における人事総務課長をしていました。
担当していた店舗には、クレーム対応の責任者の配置がなかったので、私が対応していました。
一時期の年末年始は、「責任者だせえ」のクレームが10日間も連続したこともありました。
また今話題のモンスタークレーマーや正論おじさんみたいな人もいました。
店内に呼び出されて、「店内に紙屑がある。責任者呼べ!」と従業員が言われて、すぐに駆け付けていました。
「店内の清掃はいったいどうなっているんだ!」と顧問のような立場で告げてくる人がいました。
その他にも、長期にわたって、治療費や慰謝料などの損害賠償請求などの対応もありました。
毎日クレーム対応をしていると、「今日もクレーム対応するのか」と不安になってくるものです。
皆さんはどうですか?
悩んでないですか?
でも当時気になっていたのが、クレーム対応についての具体的なノウハウがないことでした。
私が思うには、企業というのは、もともと性善説のような考えで動いているせいか、クレームがきたときにどう対応するかが全く教育されていないケースが多いように思えます。
テレビのドキュメンタリー番組などでも、出演される社長さん方は、「お客さまは常に正しい」とおっしゃっていることをよく見かけます。
ところが現場においては、モンスター系のクレーマーなどが押し寄せている時代です。
でもスキルがないから、どう対応したらいいか分からないのが現場における実情ではないでしょうか。
もうこうなると「お客さまは正しい」とか言っている場合ではないのかもしれません。
従業員が苦しめられている中で、何とかしなければいけない時期になっているはずです。
「お客さまは神様である」を誤解していませんか?
以前コラムでもお伝えしましたが、まずは「お客さまは神様である」という考えを捨てることです。
もともとこの言葉は、三波春夫さんがおっしゃった言葉でもありますが、クレーム対応などに使う言葉ではありません。
ステージに立った時に、お客さまを神様に見立てて、清々しい気持ちで歌を歌うというような思いで述べられています。
ところが現在では、別の意味に捉えられているんです。
ご存知でしたか。
※詳しくは、こちらのコラムでご確認ください。
さらに大事なポイントは、もちろんせっかくお越しいただくお客さまは大切な存在ですが、冷静になってこの人はお客さまかどうかを判断するスキルを身に着けることです。
明らかに難癖をつけてくるような人や暴言を吐く人は、お客さまとして対処する必要はありません。
以前、私が勤めているときにある上司は、お客さまから「おまえは…」と言われた段階で、「あなたにお前呼ばわりされる覚えはない!」と強く反論していました。
従業員のストレス解放のためにすべきこと
私としては、文句を言ってくる人でもとりあえず傾聴はするものの、聴いてる途中でおかしいかどうかの判断をしていました。
もしおかしい場合は、お越しいただいたことについては感謝しますが、それ以上は私どもでは対応できない旨をきちんと伝えていました。
ところがこういったケースにおいて、企業におけるノウハウがないために、対応する人によって変わってしまうのが大きな課題のように感じます。
そのため、苦しんでいる従業員をストレスから解放するためには、今一度企業において性善説だけではなく、クレーム対応の具体的ノウハウをきちんと整備することが必要ではないでしょうか。
これからの時代における必要不可欠な対応になるはずです。
これこそ今必要な「バリア解消」です!
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