車椅子利用のお客さまでも笑顔で応対できる強み
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バリアフリースタイル代表の白倉です。お客さまをお迎えする体制がいかに大事であるかを感じた出来事がありました。ちょっとした応対によって、そのお店を「選ぶ」「選ばない」対象になってきてしまいます。バリアフリーのノウハウを知らないから仕方がないと感じてはいませんか?まさに超高齢化社会におけるお客さまの取り合いにも通じる戦国時代の幕開けです。乗り遅れると時代遅れになってしまうかもしれません。
対応ができないとチャンスロスになっている
先日、ある百貨店のレストラン街で食事を食べることになりました。お客さまで賑わっている状態の中、どこのお店にしようか考えていました。「このお店で食べたい!」と思ってA店の店員さんに「車椅子でも利用できるスペースはありませんか?」と声をかけたところ、不可解な顔つきで「えっ、車椅子?」と返答されてしまいました。ある程度混んでいたので、「そちらでお待ちいただけませんか?」と笑顔のない素っ気ない応対を受けました。
残念ながらこうなるとわざわざそのお店で食べることないと思ってしまい、別のお店を探すことにしました。そして探した先のB店は、はじめに応対されたA店とは全くの逆で「どうぞ、どうぞ」と笑顔で対応してくれました。この違いによって、今回だけでなく今後の利用においても、その百貨店を利用した時にはB店を利用したいと思う反面、A店は眼中なしになってしまうでしょう。
ここで述べたいことは、店舗側にたって考えてみますと、せっかく食べたいという気持ちを、1人の店員さんの素っ気ない対応によって食べたいと思わなくなってしまう点や一気に候補から外れてしまうことではないでしょうか?それはお店にとって、チャンスロスでもあるにちがいありません。しかもこのような対応は私だけでなく、他の人にも同様な対応されているのであれば、チャンスロスはさらに拡大するでしょう。
慣れるためにケースバイケースを覚えていく
といっても一番のポイントは、今後の車椅子利用のお客さまが増える社会にあって、その対応ができないというより「慣れていない」といったほうがいいのではないでしょうか?そのためにはお店側としていろいろなことを想定しておくことが大きなカギを握ります。
そこで考えるならば、まずは誰がいらしてもお迎えする体制を作っておくことではないでしょうか?しかも百貨店そのものはバリアフリー対応になっていることから、車椅子利用のお客さまは間違いなく来店される可能性は高くなります。そういったお客さまがいらしたら、どこのテーブル・席をご案内するのがふさわしいか? 待合場所はどこにするのか?などいろいろな対応がスムーズにできることが望まれます。
もちろん分からないことも多いでしょうが、1つ1つその都度、ケースバイケースを覚えていくことで、何気なく応対することができるようになるでしょう。大事なことはチームでそれを共有して、お互いの接客スキルを高めていくことで、そのお店だからできる、つまり「選ばれる」お店へと変わっていくにちがいありません。それがこの超高齢化社会における必要な対応ではないでしょうか?
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