店舗における車椅子のバリアフリーは設備よりも人の気持ちが大事

2018.05.09 (水)

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バリアフリースタイル代表の白倉です。車椅子利用者が店舗に入ろうとするときに、2段以上の段差があった場合は人のサポートが必要となりますが、たった1段の段差であったり、1段の段差を解消するための段差解消するためのプレートをおいたりしても、バリアとなってしまうケースがあります。そこで車椅子利用者でないと分かりにくい点をご説明します。

コンビニの入口も意外と入りにくいケースがある

都内の狭い区画に造られているコンビニ(駐車場のないケース)の自動ドアなども、意外と車椅子利用者が入ることができない場合があります。入口の手前には、段差を解消するためのプレートを設置していることもあり、パッと見たらバリアフリーになっているように思えますが、自動ドアに手を近づけて開けるようになっていたりすると入店するのが難しくなります。なぜなら手前にプレートがあることで、ドアまで手が届かないことや、勢いでプレートに乗ってしまったらドアに激突することも考えられます。

 

プレート手前でセンサーが感知して自動ドアが開く場合であれば、問題はクリアするでしょう。もし気になるようでしたら、一度確かめてみることをおすすめします。また同様に自動ドアではなく、手動の引き扉になっているようなケースも車椅子利用者にとってはバリアになってしまいます。手を握る力のない方もおりますので、できればスライド式のドアの採用をおすすめします。

 

あとは入口手前にグレーチング(排水の蓋)などがあるといくら段差解消にしても、車椅子の前輪が溝にはまってしまう危険性もあります。私も過去2度ほど溝にはまり、その勢いで身体が前方に投げ出されてしまったことがあります。大きなケガにはなりませんでしたが、骨折するような人もいますので注意が必要です。

 

また風除室などを設けている場合も、2重扉が引き扉になっていると入店が大変な場合も出てきます。先日は、車椅子利用者ではありませんが、杖を利用しているお客さまが引き扉を使えずに立ち往生していたことがありました。一般の人にとっては、何気なくできることでも、ちょっとしたことでバリアになってしまうケースもあります。

大事なことは従業員による心のバリアフリー対応ができること


ここで改装・修繕を考えることになると思いますが、どうしてもコストの予算等があるので難しい場合もあるでしょう。しかも年間予算などが決まっていると、すぐ直すこともできない事情も考えられます。そうであったら入口にインターフォンを設けるなどをして、マンパワーによって対応することも一つの手段だと思います。

 

インターフォンであれば家電量販店などでも販売しておりますし、さほど大きなコストにならないで済むでしょう。もちろん一時しのぎになってしまうかもしれませんが、もし万全にしたいのであれば、翌年の経費予算に計上して対応するといったやり方をとってはいかがでしょうか?

 

それでも一番大事なことは、設備よりも心のバリアフリーといった対応ができるかどうかです。万全でなくても何か方策はないか考えてみて、従業員による親切・丁寧な対応ができるようになることを目指していくことをおすすめします。そのためには従業員全員に対するチームビルディングを実行していき、お客さまサービスレベルを向上させていくチーム一丸となったモチベーションのある職場風土を目指してみてください。

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