車椅子ユーザーの職場のバリアフリーは机の配置も重要
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。先日は職場のバリアフリーということで、事務用デスクの机の高さなどについてご紹介しました。今回は机の配置について考えてみたいと思います。
狭いオフィスの中で机の配置を決めるかがポイント
最近はIT企業などにおいて、決められた机ではなく気分によって好きな机座ることができるような試みも行われています。いかにも職場がカフェのような机の配置になっており、観葉植物があちらこちらに置いてあるような雰囲気はテレビのビジネス番組でよく見る光景です。
しかしそんなかっこいい職場があまりあるわけでもなく、私が働いていた職場は昔ながらの机の配置でした。特に総合スーパーや食品スーパーのような小売業は、売場面積を大きく作るのにも関わらず、事務所(オフィス)はものすごく狭いような配置になっています。
机の配置は一番奥が店長(部長)クラス・その手前の島の奥が課長クラス・そして係長(主任)クラスとなり、役職のない方々は島の一番手前になるといったのがほとんどの配置だと思います。私も課長の時は、島の一番奥に座っていました。
チームのメンバーとのコミュニケーションが重要
私のいた職場は通路幅がしっかりとっていたので、車椅子で通れないスペースはありませんでした。転勤先でも通路幅の確保には、職場のメンバーで協力していただきました。横幅80㎝以上はあったと思います。
ただ通路幅が確保できない場合もあると思います。そういった場合にはどうするのか?まずはチームのメンバーがいる机の島で場所を確保することです。それは仕事をする上での最低限のレベルとした方がいいと思います。
別のチームメンバーがいる机の配置の方が座りやすくても、チームメンバーとコミュニケーションの取れない場所は不適です。大事なのはチームビルディングをする中に、チームメンバーの全員が身近にいることが大切です。
通路の確保も重要な課題となる
もし場所の確保が問題であれば、チーム全体(課長を含めた)机の移動が望まれます。又はその机の島の中でなんとか場所を作れないかを考える方がいいと思います。
そして大事なのは通路幅を確保することです。よくあるのが狭い環境の中で後ろを通りますから動かなければならないケースです。1日に1度くらいならいいですが、何度も通るのであれば、声をかける車椅子ユーザー側も動かなければならない従業員側も気まずくなります。
忙しい最中だと声をかけにくい従業員もいるはずです。さすがにカリカリしている従業員に「失礼します。後ろを通りたいので・・・」と言うこと自体、辛いものです。そういう環境を失くすためにも、はじめから通路幅を確保しておくことが大切です。
利便性と効率性を高める職場環境を創ることもポイント
あとはよく使う書類などがとりやすい環境にしたり、全員が使う文房具でも頻度が高ければ、各自の机に入れておくくらいの方が、利便性が高まると思います。コストがかかるという人もいますが、利便性や効率度を上げる方がコストが少なくなりますし、職場環境も改善できると思っております。
企業ではついついコストを下げる方に傾いてしまいがちです。私も総務課長を経験していたので、コスト管理の責任者でした。でも無理をしたり、我慢したりすることが逆に効率を下げたり、職場環境を悪化させるのであれば、違うやり方はないだろうか考えてみることが大事です。
重要なのはあらゆる方法を考えてみることです。業務改善をするために些細なことでもやってみよう、挑戦しようと思う風土こそが、社内の業績に貢献できる一歩につながると思っています。とにかく面倒臭がらないことから始めてみることです。その風土が車椅子ユーザーの働きやすい環境にもつながると思います。
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