障害者雇用の見方を変えることが採用につながるポイントとは?
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
障害者雇用がうまく進まないと考えている企業の皆さまは多いでしょう。
だからといって、採用したとしても仕事を与えないで、居てくれればいいというような企業もよく聞く話です。
働かないのに賃金を渡すというような考え方では、いつまで経っても障害者雇用の在り方が変わっていかないでしょう。
もちろん職種によっては、バリアフリーの整備をしにくい企業などもあるかもしれません。
でもその反面、うまくいっている企業もあるわけです。
この機会にノウハウを手に入れて、イメージを変えてみることをおすすめします。
法定雇用率だけを考えているからネガティブになる
「うちは障害者が働くような環境がないから雇わない」とか、「バリアフリーではない環境だから雇わない」とか、「どんな仕事をさせていいいのか分からないから雇わない」といった声をたまに経営者の方から聞くこともあります。
とても感じるのは、ネガティブに決めつけているから、余計に採用活動に結び付かないのではないかと感じてしまうことです。
実際にこういった事例もありました。
「障害者雇用でとても悩んでいる経営者がいて、飲食業だからなかなか障害者雇用も難しい状態にある。だけど障害者雇用において法定雇用率の課題もあるので、何もしないわけにはいかない。そのためにぜひあなたに協力してほしい」とオファーがきたことがありました。
私としては、自分の経験からどうやったら障害者雇用を可能にするのかの相談だと思い込んでいました。
でも実際は違っていました。
相談ではなく、私にその飲食店に行って、「何もしなくてもいいからその会社で働いたことにしてほしい。しかもあなたには報酬もお渡しする」というオファーでした。
もちろん私はそういったことをしたいために、障害者雇用を考えているわけではないのでお断りしました。
でもたまたまこういった事例があるように思えるものの、こういったことは一度だけではありません。
過去にも同じようなことを言われたこともありました。
ある経営者の方と直接お話したことです。
「障害者雇用についてうまく採用できていないし、しかも事業所そのものがバリアフリーではない。このまま障害者雇用をしないと、法定雇用率でペナルティーを受けてしまう。働かなくてもかまわないけれど雇用実態だけでもあると助かるのだが…」という話を聴いたことがあります。
どうしても雇用率だけをきちんと確保するといった考え方が優先的になってしまっています。
バリアフリー化にするにはお金がかかるし、採用しても戦力にならないのであれば、お金は上げるからうちの従業員に架空でもいいからなってほしいと考えてしまいがちです。
こういった声は確かに深刻に悩んでいる声なのだと思っても、このままでは障害者雇用の在り方はよくならないし、いつまで経っても障害者雇用がネガティブなままになってしまうことでしょう。
まずはきっかけとなる機会を作ること
この原因は、障害者について、バリアフリーについてなど何も知らないことが影響しているように思えます。
まずは障害者について、バリアフリーについてを学ぶ機会を作ってみてはいかがでしょうか。
少しでも興味や関心が湧いてきたら、次にどういった仕事なら可能なのかをきちんとノウハウを知っていくことで、雇用の在り方が大きく変わっていくでしょう。
障害者のことが分かる講演会・セミナーなどに参加してみるのも、きっかけになるでしょう。
そしてコンサルなどを通して、専門的なポイントを教えてもらうことで、在り方・見方が大きく変わることで、雇用がしやすくなるのではないかと思います。
ノウハウを手に入れれば考え方、在り方が変わっていく
例えば障害者であっても、人それぞれにおける残された機能を駆使することで、得意分野における成果の出る仕事はたくさんあります。
身体障害者で足が使えなくても、手が使える。
手が使えなくても、頭が使える。
知的障害者であっても集中力がものすごくあるなど、
いろいろと強みがあります。
そうを考えれば、活躍できる人材を育てていくことが十分可能です。
まずはこうだと決めつけないことが必要なことではないでしょうか。
可能性を探してみると意外な強みがあるはずです。
そのうえで必要なバリアフリーは何なのか。
どの部署だったら活躍できるステージが創れるかなどを考えていくことで、1つ1つのバリアを解消していくことができるはずです。
うちは難しいというだけでは残念ながらいつまで経ってもネガティブなままです。
イメージを変えて臨み、ノウハウを手に入れることで大きく変わっていくでしょう。
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