障害者雇用における職場のバリアフリーは仕事の能率も考えてみる

2019.08.10 (土)

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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

私が22年間サラリーマン生活をしてきて、オフィスで車椅子が通れるスペースが確保されているかどうがを重要視していました。

 

健常者の目線ではなかなか気づきにくいことですが、私はこのスペースが確保されていることで、仕事の能率が上がると考えていました。

 

そういった点も障害者雇用の際に、活躍できる障害者、特に車椅子利用者につながるでしょう。

通路幅1つで大きく変わる理由

まずは次のような職場は改善が必要になります。

 

●通路幅が確保されていないために、車椅子利用者が通るたびに「すみません、後ろ通りますので…」とわざわざ言わなければならない職場

 

一見すると、車椅子利用者が声をかけて、それに応える形で「お互い様」のような雰囲気になりそうな感じがするでしょう。

 

でも実際に狭いと分かっているのであれば、通路幅を広くとればいいわけです。

 

実際に起こってしまうデメリットは次のようなものがあります。

 

  1. 頻繁になると声をかける人もかけられる人もストレスが溜まる
  2. 声をかける人もかけられる人も能率が落ちる

 

1についてですが、回数が少ないときは全く問題がありません。でも回数が頻繁になってくると、お互いにストレスが溜まります。声をかける人は、

 

 

(声をかける人)忙しそうに仕事をしている最中で声をかけるのが申し訳ないと思ってしまう。

 

(声をかけられる人)今忙しいのに仕事の中断になってしまうことでイライラしてしまう。

 

 

人間の感情なので、状況に応じてカリカリしてしまうことは、当然あるわけです。

 

もし声をかけられた人が、うるさいといった表情を出したら、余計に声をかけにくくなるのは間違いないでしょう。

 

そこから職場のコミュニケーションにおいて、亀裂が入ってしまい、相手に対して余計に気を遣うような状況になりかねません。

 

それが仕事をしていく上では、大きなストレスになってしまいます。

 

2についても、1と同様に回数が少ないときは大した影響は起きないでしょう。

 

でも回数増加によって、意外にも能率に影響が出てくるんです。

 

この2の見方ができることで、大幅に仕事のスタイルが変わってくると感じています。

 

 

(声をかける人)通るたびに声をかけてから、その場を通過するまでの時間のロス

 

(声をかける人)かけられた人が「ちょっと待って」と言われれば、通常よりももっと多くの時間のロス

 

(声をかけられる人)順調にやっている仕事が中断されることによる時間のロス

 

 

上記のようなことが実際に発生します。

 

こんなことは大したことがないと思うかもしれませんが、あくまでも回数が増えたときによるものです。

 

例えば、私が以前在籍していた会社において、売場への入電なども含めて、全ての電話を総務が受けていました。

 

その際、スムーズにやっていた仕事が中断になりました。

 

ところが社内で一括したコールセンターを導入することになり、お客さまからの入電はコールセンター経由で売場につなぐシステムに変わりました。

改善することでどれだけの効果があるか計算する

もちろん後方業務削減における対策でもありますが、総務にかかってくる電話は一気に減りましたので、仕事がスムーズになりました。

 

こういった些細な点の改善だけでも、大きく変わるものです。

 

大事なことは、ここを変えてみたらどうなるかというアイディアを出していく視点をもつことです。

 

またそのような改善しようという職場風土を作っていき、部下も含めて考えるような環境にしていくことです。

 

そういったことを踏まえると、通路幅1つで大きな改善になります。

 

もし実感が湧かないのであれば、時間単位で計算してみるといいでしょう。

 

1日〇回の発生で、〇分短縮できるとか、

 

1か月・1年でどれだけの効果をになるのか、

 

1年での効果は時給単価でどのくらい変わるのかなど。

 

そういった積み重ねが、誰もが働きやすい職場環境を創っていくことにつながるでしょう。

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