車椅子で働く上において通路幅を確保するためのポイント

2018.12.19 (水)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人

バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。

 

障害者雇用において、

車椅子ユーザーを採用する場合には

車椅子で働ける設備設計が必要になります。

 

なぜなら一般的なオフィスにおいては、

一般従業員用に設計されているために、

車椅子で仕事をしやすい環境には

なっていないことがほとんどです。

 

改善するための設備設計には

いくつかのポイントがある中で

今回は通路幅について

考えてみたいと思います。

見えないところの手抜きはしない

私は22年間総合スーパーで勤務していましたが、

通路幅においては課題がありました。

 

売場においては

お客さまにお買物をしていただくため

きちんと整理整頓・定位置管理などを

しています。

 

しかし事務所・在庫スペースなどの

バックヤードにおいては、

在庫・販売促進用の什器・掲示物が

無造作に置いてあることがありました。

 

お客さまに見られていないことから

どうしても手抜きになりやすい点が

考えられます。

 

しかしこの状態が、車椅子で働く上で

大きなバリアになることがあります。

 

まず車椅子で通れる通路幅についてですが、

一般的な車椅子の幅は

約60~65㎝程度になります。

 

電動車椅子の場合でも

せいぜい大きくても70㎝の幅になります。

 

つまりこの幅を

下回った通路については、

皆さまもご存知なように

物理的に通ることができません。

 

そうなると毎回通るときに

誰かに「すみません~」と声をかけて、

在庫や什器などを

動かしてもらうことになるでしょう。

 

わざわざ声をかけるほうも辛いですし、

声をかけられるほうも

やっている作業の中断が起こります。

 

これが何度も続けば、

どうしても人は「またか・・・」

と思うようになり、

お互いが険悪な状態になることもあります。

 

でもこの状態は、

車椅子利用者だけがマイナスではないんです。

 

そこで働くすべての人に

マイナスとなってしまうんです。

 

在庫の商品を探すときにも時間がかかったり、

場合によっては什器などが飛び出していて、

躓いて大けがをするようなことが

あってもおかしくありません。

 

事故が発生してはじめて、

業務改善をするのでは明らかに遅いんです。

 

そうなる前に業務改善を

実施する必要があります。

 

まずは床にラインテープを貼ること。

 

ラインからは絶対にはみ出さないことを

全従業員に遵守してもらいます。

 

パッと見て分かるようにしておくことが

最大のポイントです。

 

さらに管理責任者は誰なのかを

明確にすることです。

 

できればカンバンなどを用意して、

誰が責任者なのかを明示しておくことです。

結果として上手くいくように考えてアプローチする

そしてうまくいっていない責任者は

誰なのか?をチェックした上で、

その方に対して

アプローチをし続けていくことがポイントです。

 

但し、厳しく伝えるだけであれば、

意外とうまくいかないものです。

 

場合によっては、喧嘩になってしまうでしょう。

 

今までの経験上、

正論を言っても、人が動くとは思えません。

 

大事なことは、その問題のある人に対して、

上手にアプローチすることです。

 

なんとかやる気にさせていくような形に

もっていくことです。

 

結果として、アプローチの仕方はどうであれ、

上手くいくようになればいいわけです。

 

簡単ではありませんが、

通路幅を確保するためには

どうしたらいいのかを

社内できちんと話し合う場をつくることです。

 

そこできちんとルールを決めて、

働く人々で考えていくテーマとすることが

重要なポイントになるでしょう。

 

そうすることによって、

誰もが、そして車椅子利用者でも

働きやすい環境になっていくでしょう。

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