車椅子ユーザーでも適性に合った仕事にするためのポイント
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
私はサラリーマン時代に交通事故に遭い、
障害者になりました。
在籍していた企業に復帰できたものの、
車椅子生活前と後では、
自分をとりまく環境は大きく変わりました。
車椅子生活になっても
順調に仕事を続けていくには
いくつかのポイントがありました。
自分が働いた経験をもとにお話しするならば
車椅子利用者を雇用する場合、
単に仕事をしてもらうのではなく、
活躍できる仕事をしてもらうことで
企業にとっても採用した甲斐があるものだと
思っております。
そうなっていくためには
きちんと仕事の分類をした上で、
バリア解消をしていく必要があるでしょう。
リーダーが責任をもって、
きちんと教育していくことが
重要なポイントになります。
適性の合った仕事に就くことが大事なポイント
①ハンデにならない仕事
車椅子利用者といっても人によって
身体の状態は様々です。
動かせる身体の部位や症状は異なるもの。
そこでリーダーが本人の現状を確認していく
ことが必要となります。
もし確認をしないで、行う仕事を勝手に
決めつけてしまうと、適性の仕事に就くことが
できなくなるでしょう。
もっと能力を発揮できた仕事があっても
気づかないままになってしまうことさえあります。
②教育次第ではできるようになる仕事
はじめは誰でもできないことばかりです。
できないだけでその仕事に携わらないので
あれば全く成長する機会がありません。
教育をすればできる仕事もあるはずです。
もしかしたら①はともかく、②については
思いっきりできる仕事も出てくると思います。
リーダーは今後の育成を考えたプログラムを
きちんと組む必要があるでしょう。
本人のやりがいがあるような仕事になると
もっと伸びしろがでてくるでしょう。
③気持ちを入れ替えればできる仕事
例えば、小売業などにおいて
人前に立つような仕事は、
意外と気持ちが乗らないことが多いかもしれません。
私も車椅子生活になった後ろめたさから
売場の応援をすることには抵抗がありました。
そこでリーダーがきちんと本人へ説明して、
売場でも仕事ができるような動機付けが大事です。
少しでもできない仕事を減らしていくことが、
最終的には働き甲斐につながるでしょう。
状況によっては、③の仕事がきっかけで
大きく仕事に対する取組み方が
変わっていくこともあると思います。
④できても物理的なバリアが影響する仕事
一般の人より時間がかかってしまう仕事です。
軽作業として車椅子利用者が
簡単な荷物を膝の上に置いて運ぶなどを
しているとしたら④の仕事になるでしょう。
設備が整うように改善されるのであれば
働きやすくなるかもしれませんが、
そうでなければ活躍できるようにするのは
どうしても難しいことでしょう。
こういった仕事は、
「できない」仕事に分類する形になるでしょう。
障害者であっても、能力を発揮できるような
①~③の仕事への見直しが必要となります。
そのためにはリーダーが
きちんと教育をしていく計画を立てることです。
決して放置していると、
会社のためにも
本人のためにもならないでしょう。
面談などをしないで勝手に決めてはならない
今回は4つに分類してみました。
この仕事を分類していくために、
当事者との面談などを
実施していくことをおすすめします。
一番してはならないのが、
面談などをすることなしに、
リーダーやまわりのチームメンバーが
①~④を勝手に決めてしまうことです。
そうなるときちんと適性を図ることが
できないままになってしまいかねません。
大事なことは、障害者であっても
活躍できる人材に育てていくことが、
企業にとっても当事者にとっても
プラスになっていくでしょう。
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