正月恒例の抽選会の仕事を障害者でもできるとイメージできますか?
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
ショッピングモールなどの商業施設では、
正月商戦として
「福袋」「先着粗品」「抽選会」などの開催で
かなり賑わっていることでしょう。
私もサラリーマン時代には、
年末年始で休むことができるのは、
1月2日か3日の1日のみでした。
特に正月の三が日は、
売場以外の従業員にとっても、
通常行っている事務系の仕事ではなく、
売場の応援になることがほとんどです。
そういった繁忙の時に、
車椅子利用者でも売場での応援が
できるのかどうかという点です。
それによって、
店舗における障害者雇用の
バリアフリー度が分かるかもしれません。
そこでどう考えることができるのかを
検証してみたいと思います。
ぜひとも今後の障害者雇用のために
お役に立てればと思っております。
「ハンディキャップがある=できない」と簡単に判断してしまうケースが多い
よくあるケースでは、
私のような車椅子利用者であった場合、
売場での応援はできないと
簡単に判断してしまう点です。
どうしても障害者に対する既成概念があると
売場で仕事をしているようなイメージが
できないと思ってしまうのではないでしょうか?
でも果たしてそうなのでしょうか?
例えば、抽選会のような業務であった場合、
なぜ「できない」と考えてしまうのかを検証します。
バリアと考えてしまう理由には
いくつか理由があるからでしょう。
まずスタッフ側のスペースが入れないので
その仕事ができないと考えてしまう点です。
もしそうであれば、
スタッフ側のスペースを広げれば
車椅子で入ることが可能になり、
バリアは間違いなく解消できるようになります。
次にお客さまから購入するレシートを見て、
「何回分ガラポンを回してください」と
お伝えすることや、
計算して電卓をはじくことができないと
考えてしまう点です。
でも、お客さまを誘導したり、
盛り上げたりすることはできるわけです。
そしてお客さまが大当たりを出したら、
一緒に喜んで場を盛り上げることは可能です。
つまりバリアを解消しようと思えば、
いろいろと対応することができるのです。
リーダーのアプローチの仕方で大きく変わる
ここまで述べましたが、
車椅子利用者が抽選会の仕事をすることは
難しいと考えますか?
もしこれでもNOであったら、
やはり既成概念にこだわっているのかも
知れません。
そこで考えてほしいのが
もし自分がその立場だったらどう思うかです。
一般の従業員は、お店が繁忙だから
売場の応援に参加しても、
もしリーダーがあなたに対して、
「あなたは結構ですから・・・」と言われたら
どうでしょうか?
意外とむなしく感じるものです。
周りの方々が忙しくしているのに
自分だけはその場に入ることが
できない疎外感があります。
だからこそ、リーダーとなる人は、
チームの中に車椅子利用者がいても、
ネガティブにならずに
前向きに対処しなければならない
課題でもあるんです。
実際に抽選会で仕事をしたら
どうなるのかと言いますと、
車椅子利用者であっても
その場を盛り上げることができるのであれば、
その人がいること自体が重要な役割になります。
私のような車椅子利用者の立場から考えれば、
こういった抽選会のような場において、
どれだけパフォーマンスを発揮できるかが、
自分の株を上げる絶好の場面でもあります。
それはある意味で
チャンスと捉えることも可能になります。
この人が抽選会にいたら盛り上がると
多くの方々に思わせることもできるわけです。
リーダーによる動機付けも必要になる
ただ自分が売場で仕事するのは
苦手と思っている方もいるでしょう。
私も車椅子生活になったときは、
売場に出て仕事をすることに対して
前向きではありませんでした。
売場で仕事をしていたら
「どんな目でお客さまから見られるのか?」
をとても気にしていました。
でも自分自身が障害者になったからといって、
ネガティブに思っていてはいけないと、
考えるようになってからは
売場に出てもほとんど気にならなくなりました。
正直なことを言えば、
理解していただけないお客さまも
たまにはおりました。
私に対して、
「障害者なのに何でこんな仕事をしているの?」
と面と向かって言われたことがあります。
私はそのような失礼なことを言う人は、
偏見でしかないと思うようにして、
あえて気にしないようにしました。
そういったことは、
実際に起きてしまうかもしれませんが、
大事なことは、
リーダーが本人とのコミュニケーションを通して
いかにやる気にさせていき、
積極的な動機付けができるかどうかです。
そのため冒頭のように、
売場での応援はできないと
簡単に判断してしまうリーダーは、
正直残念であります。
どうしてもイメージがあるから
難しいと判断してしまうのでしょう。
でも今後は人材不足の時代の中で、
仕事面でバリアになるようなものを解消して、
障害者でも働きやすい職場となり、
活躍できる人材を多く育てていくことが
求められていくでしょう。
それができてこそ、
企業側にとっても、
働く側にとっても
プラスになっていくと思っております。
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