バリアフリー対策をしないことがチャンスロスになることも
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あなたのお店の『バリア解消』請負人 バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。高齢化社会になっている中で、街中における車椅子利用の人を見かけることが多くなってきたように感じませんか?その方々も数年前には、一般の人のように元気な姿で歩いていた方々です。でも歳を重ねることになって、車椅子なしでは動けなくなっているケースはよくあります。そういった時代は、今後も加速しそうな状況の中で、業種によっては今すぐにでもバリアフリー対策を行わないと、お客さま獲得において影響が出てくるところもあるでしょう。
葬儀ホールや霊園ではバリアフリー化が進んでいる
例えば、葬儀ホールや霊園はどうでしょうか?最愛の旦那さんや奥さまを亡くしたときに、葬儀ホールや霊園がバリアフリーでないから行くことができないとなったら、とにかく寂しいものです。むしろありえない状態なのではないでしょうか?こういった利用者側の気持ちを考えてみると、バリアフリー化にしないと選ばれない時代になってきたのかもしれません。
私の父がなくなってから11年が経ちましたが、当時の葬儀ホールはバリアフリーではありませんでした。たまたま自宅からクルマで2~3分の距離にあった葬儀ホールでしたので、喪主でありながらどうしてもトイレに行きたくなったら、自宅へ戻っていました。でも今を思えばかなり大変だったと思いますし、自宅から近くなかったならば、選ばなかった葬儀場だったのかもしれません。
霊園については、バリアフリー化がされていた場所は数ヶ所あったものの、自宅から遠かったので近くの霊園に決めました。多目的トイレはなかったものの、段差については段差解消プレートを設置されていたので、私にとっては利用できると判断しました。その後、私がお墓参りに頻繁に訪れるようになったせいかわかりませんが、霊園の社長さんが「今度、多目的トイレを設置するからもっと便利になりますよ」とおっしゃってくれて、そのおかげもあり、車椅子利用者の私にとって安心できる霊園になりました。
もちろん先祖代々が眠っているお墓であれば、バリアフリー化された霊園を選ぶことができないかもしれませんが、今後の葬儀ホールや霊園の在り方は、バリアフリー化の有無で決める要素は十分あるでしょう。そのため最愛の旦那さんや奥さまを亡くしても、お墓参りができるように変わっていくのが時代の流れではないでしょうか?そういった時代の流れは、今後のあらゆる業種においても導入されていくにちがいありません。
利用したい人が行けないと思われるのはもったいない
逆に時代の流れについていけないと、人口減の社会において今まで利用されていたお客さまが、身体の不自由になったことが原因でどんどんと立ち寄らなくなってしまう可能性があります。せっかく利用したいと思われても、それに答えることができないのは明らかにチャンスロス(機会損失)になってしまいます。あの料理が食べたいのに、バリアフリーでないから行くことができないといったことが、もう現実化になろうとしています。
そのためもう一度、自分のお店はこのままバリアフリー化にしなくても大丈夫かを考えてみませんか?今であれば、東京オリンピック・パラリンピックの開催が近づいているので、行政のムードも今まで以上に上がってきており、バリアフリーへの改装費用の補助金も申請できるところもあります。ぜひともそういった機会があることも見逃さないようにもしたいものです。
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