店舗に身障者用駐車スペースがあっても使いにくいケースとは?
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。駐車場のある店舗を利用するときに気になる点は、車椅子で利用できる路面かどうかです。「身障者用駐車スペースがあるから大丈夫」だと思っていませんか?意外とそうではないのが大きなポイントです。
身障者用駐車スペースがあれば大丈夫ではない点
身障者用駐車スペースを作ってくださるのはありがたいことなのですが、砂利道になっている場合をたまに見かけます。マウンテンバイクのようなタイヤを装着しているのであれば安心かもしれませんが、通常のタイヤだとパンクをする恐れがあるのでとめにくいものです。
砂利道には鋭角の石もあったり、小さな玉石のようなものがあり、車椅子走行は難しくなります。さらに雨が降ったりすれば路面はさらに動きにくくなりますし、タイヤがかなり汚れてしまうこともあります。お店側は「大丈夫ですよ。気になさらないで下さい」と気軽に声をかけてくださるのはありがたいことなのですが、躊躇してしまうこともよくあります。
舗装道路の路面が粗いと走行上でガタガタ振動が強い
だからといって、身障者用駐車スペースが舗装であった場合にも大丈夫かといいますと気になる点があります。舗装された路面は、じっと地面を見たらお分かりになると思いますが、粗いものとそうでないものがあります。粗いものであると車椅子の走行は、かなりガタガタとした振動を受けてしまいます。
車椅子に乗ったことのない方には分かりにくいと思いますが、車椅子は座っているとかなり振動を受けます。そのために車椅子メーカー各社は、いかに振動を少なくするための改良を重ねております。例えば、サスペンションのようなものを取り付けています。
クルマの高級車と軽自動車の乗り心地の違いがあるように、車椅子においてもサスペンションの有無だけで。乗っていて快適さが全く異なります。しかもその改良点はクルマと同様に価格帯の違いにもつながっています。
車椅子側の改良によって違うものの肝心なのは道路の状態
手動用の車椅子の価格帯は安いもので5万円前後(病院・ショッピングセンターにあるもの)から30万円前後のクラス(自走を主にしている方のもの)や30万円以上のクラス(海外メーカーのもの)があります。電動車椅子であればもっと高い価格帯になるでしょう。
私も前輪キャスターは、地面からの振動を少なくするための装置をつけております。先ほど述べたような舗装道路の粗いケースであると乗り心地は少しでも良くしたいものです。でも残念ながらいくら車椅子側で工夫をしても限界があるのが実情です。
やはり舗装道路の整備が必要になりますが、コストの面を考えると厳しい部分は出てくるでしょう。もし新設で駐車場を整備するならば、バリアフリーの観点から舗装道路の状況まで検討していただけるととてもありがたいものです。
大事なことは「車椅子目線」ではないでしょうか?だからこそ実際に車椅子に試乗していただき乗り心地を知ってもらうことが必要だと思っております。もしくは車椅子を利用している当事者の声をヒアリングしていただくこともおすすめします。ぜひとも利用者に喜ばれる設計になってほしいものです。
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