地方における施設のバリアフリー化こそ意味がある
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子利用者が外出する際に気にしていることは、「多目的トイレの有無」「身障者用駐車スペースの有無」「段差の有無」などです。これらの課題を解消するためにWebサイトを使って、情報を収集しますが都心と地方では全く違う点が挙げられます。なぜならば地方には「バリアフリー化された施設がない」といった点が起きているからです。と考えるならば「バリアフリー化された施設を作る」ことによって店舗経営者にとっては、大きなビジネスチャンスが生まれるのではないでしょうか?
地方ではバリアフリー化されたスポットを探しにくい
例えば車椅子利用者が都心に行く場合は、路面店の飲食店などはバリアフリー化が進んでいなくても、公共交通機関・商業施設・大型ビルディングなどのバリアフリー化は進んでいます。そのために1日の中でトイレに何回いくのかを考えたときに「〇時と△時はどこのトイレに行けばいい」といった計画を考えることも可能になります。そこには休憩できるスポットが用意されているので安心感があります。
ところが地方に行く場合はどうかと言いますと、イオンなどの大型ショッピングモール・道の駅などはバリアフリー化が進んでいるとはいえ、至る所にあるわけではありません。ではそれ以外のバリアフリー化されているところはどこかと言えば、市町村役場や公共施設になってしまいます。しかしクルマを運転していて、途中の休憩スポットを市町村役場や公共施設にするのは面倒くさいものです。なぜならばそこは休憩できるスポットではないからです。
私が1年ほど通っていた茨城県下妻市においては、私が勤めていたイオンモール以外にバリアフリー化された施設はほとんどありません。映画「下妻物語」で話題になったスポットであるように、まわりは一面田んぼがあるのどかな風景です。近くには筑波山が見えて本当に素敵な景色のある街です。
全くバリアフリー化されたスポットがない中ではバリアフリー化に取り組めば目立つ
そのようなローケーションであっても市内にはお店がいくつもありますが、バリアフリー化されているようなところはないために、車椅子利用者が休憩できるスポットはイオンモール下妻や道の駅しもつまになってしまいます。これでもショッピングモールや道の駅があるので助かりますが、バリアフリー化されたレストラン・喫茶店などがあればもっと行きやすくなるはずです。
なぜなら休憩を兼ねて食事をしたり、コーヒーを飲むようなことが少ないからこそ差別化になるはずです。地方だからこそバリアフリーなお店があれば車椅子利用者が気軽に行きやすくなるという発想が生まれます。今回のように下妻市を例にしましたが、ショッピングモールや道の駅のない街であれば、なおさらその土地にしかないバリアフリースポットになる可能性が出てくるでしょう。
超高齢化社会において年々高齢者は増えていき、車椅子利用者も増加していく傾向にあります。家族で外出するときに途中の休憩は「バリアフリー化がされている○○に行こう」と言われるようなスポットが誕生していくことを望みます。そこには人に優しいだけでなく大きなビジネスチャンスにもなると思っております。
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