待合スペースでの車椅子利用のお客さまの居場所は?
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
お店のバリアフリーを考えたときに、
店内にスムーズに入れるかどうかは
1つのポイントになってきます。
でも店内が混雑したときにおいて、
待合スペースに車椅子利用のお客さまのスペースが
確保されているかどうかも
大きなポイントになってくるでしょう。
あなたのお店には、
そのスペースを確保することが可能でしょうか?
居心地の悪い環境で待つ場合もある
昼のランチタイムや土日などにおいて、
ご家族連れで
お食事にいらっしゃる方が多くなるために、
どうしても待合スペースで
お待ちいただくことが出てくるでしょう。
そのときに、家族の中に
車椅子を利用しているお客さまがいれば、
イスがないスペースだったり、
取り外し可能なイスのスペースが
必要となってくるでしょう。
しかし待合スペースに余裕がないと、
お客さまの出入りの多い通路に
車椅子利用のお客さまがいらっしゃったりすれば、
誰かがその場を通るたびに、
いちいち移動しなければならなかったり、
「すみません」と頭を下げたりするのは、
あまりにもいい光景とはいえません。
私の場合ではありますが、
他のお客さまの邪魔になってはならないと思い、
入口に近い風除室で待つこともよくあります。
でも夏の暑い時期であれば、
風除室にはエアコンが効いていないために、
汗をかきながら待ち続けます。
冬の寒い時期であれば、
ドアを開けるたびに
ヒュー・ヒューと冷たい風が
吹き込んでくることもあります。
そんな環境は、居心地のいいものではありません。
不快にさせないお店の工夫が必要
そういった状況が続くことで、
わざわざそのお店で食べないで、
「今度はもっと空いているお店に行こう」と
思ってしまうこともあります。
そういった事情において、
どれだけお店で働く皆さまが気がつくかどうかです。
もし全く気がつかなければ、
利用したいと思って下さるお客さまが
知らず知らずのうちに、去っていくものです。
では一体どうしたらいいのか?
混雑している状況を感じているのであれば、
優先スペースを設けることではないでしょうか?
床に国際シンボルマークである
車椅子のマークを掲載しておくなどの工夫をして、
従業員の皆さんの気にかけてあげる対応があれば、
車椅子利用のお客さまでも
お店にお越しいただきやすくなるでしょう。
あとは椅子を外せるようなものが
あってもいいのではないかと思います。
バリアフリーは「慣れ」によって強くなる
最近の喫茶店などは
店内の飲食スペースの椅子は
取り外せるスポットが増えています。
そうすることで車椅子利用のお客さまが
どのスペースでも利用できるような
取り外せる椅子を設ける工夫をしています。
そういった1つ1つの積み重ねが
お客さまに喜んでいただけるポイントに
なると思っています。
そのためバリアフリーは「慣れ」が必要です。
お客さまのニーズに合わせて
試行錯誤していくことで、
お客さまサービスレベルを
向上させていくことができるでしょう。
きっとお客さまに対するマインドが
備わることで
自然とどんなお客さままでも
お迎えする体制がとれていくでしょう。
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