バリアフリーの価値は話題のスマホ決済のように導入してはじめて気づく
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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
バリアフリーを導入するとどうしてもコストがかかってしまうと思われがちです。
その反面、バリアフリーを導入した店舗だけが得られるものもあります。
それはバリアフリーを導入した店舗だから、車椅子利用者・ベビーカー利用者が利用できるわけです。
そうでない店舗は、その方々のお客さまは来店されないでしょう。
超高齢化社会で車椅子利用者は増え続けている中で、導入している店舗が少ないので、バリアフリー化はとても貴重な店舗になります。
まさにこのご時世に合っています。。
この現象は、話題のスマホ決済を導入している店舗の在り方と似ています。
なぜなら実は共通するところがあるんです。
端末を導入しても収益につながる理由
私は総合スーパーで勤めていた時に、テナントの経費担当をしていた時期があります。
私が在籍していたショッピングセンターは、最近のモール店舗ではなく、総合スーパーの中に50店舗のテナントが入っていました。
そのため売上・経費を私が管理しなければならない立場でした。
そのときにふと気になったことがありました。
それはクレジットカードや電子マネーの端末であったり、使用手数料はテナント側が負担している点でした。
つまりクレジットカードや電子マネーを利用できるテナントは、売上の数パーセントを総合スーパー側に支払わなければならないものでした。
大半のテナントがクレジット・電子マネー対応であったものの、一部のテナントは非クレジット・非電子マネー対応でした。
そこで起こることは、お客さまの立場からすると、クレジットカードや電子マネーの使用できる店舗でお買い物をすれば、ポイントが付与されるわけです。
逆にそうでない店舗には、あまり利用したくないと思う気持ちが大きくなるでしょう。
なぜならポイントが付かないからです。
どうしても必要不可欠な買い物以外は、わざわざポイントが付かないところで買う必要もないと思うのは、当たり前の心理でしょう。
損をして得をとる考え方
ここで述べたいことは、確かに端末の設置であったり、手数料がかかってしまっても、お客さまの数を獲得できることで、売上にも十分プラスになる点です。
逆に目先のコストにこだわっていて、導入に後ろ向きだと損をしてしまいかねません。
といっても、導入前にはどれだけの売上につながるかを予測することはできないでしょう。
だから頭の中にコストがかかるというネガティブなイメージになってしまい、躊躇してしまうのでしょう。
この考え方は、バリアフリーの設備でも同様ではないでしょうか。
段差を解消したり、多目的トイレを設置したらお金がかかってしまうという悩みが経営者の皆さまには出てくるでしょう。
しかも先ほどの端末とは違って、販売に関わるものではないので、コストがかかるだけで得るものは全くないと思ってしまいがちです。
でもこれだけ多くの車椅子利用者のいる現代社会において、設備が整っていなければ、車椅子利用のお客さまやベビーカー利用のお客さまの対象から外れてしまいます。
なぜなら設備が整っていなければ、バリアになってしまうからです。
そのため設備面が整って、接客・応対面で車椅子利用者がいらしてもきちんと対応できることが、他のお店より断然バリアフリーの優れたお店になります。
それがスマホ決済同様に、バリアフリーを導入したからこそ得られることです。時代にあわせてぜひ導入してみてはいかがでしょうか。
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