車椅子でもバリアフリーの選択肢が広がることで社会が変わる
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バリアフリースタイル代表の白倉です。車椅子利用者が利用するレストランなどの飲食店は、まだまだ限られてしまうことが多い傾向にあります。あの店が行きたいと思っても、バリアがあって阻まれてしまうこともよくあります。そこで少しでも行けるお店の数を増やしていくことが、車椅子利用者にとって諦めない社会につながっていくでしょう。
話題のお店にも行けるような環境づくり
車椅子利用者の声を聞くと、どうしても優先してしまうのは「車椅子で利用できるかどうか」になってしまう点です。本来はものすごくおいしいと話題だからお店に行くという行為が2の次になってしまっているのが現在の環境です。そのためこの2つを両立させることは難しいテーマなのかもしれません。
逆に考えれば、この「話題になるくらいのおいしいお店」「車椅子利用可能」の2点が備わり、さらに「良心的な従業員の対応」が備われば、企業にとってライバルが現れても勝ち続けることができるでしょう。なぜならこの3点セットがうまくいっているところは、まだまだ少ない状況です。全体的にバリアフリー化が進んでいないことが挙げられます。
この3点セットにおいてなぜハードルが高いかと考えますと、話題のお店はものすごく混雑していることで、車椅子利用者が気軽に行けないことがほとんどです。単に行列に並んで食事をするだけであれば問題ないのですが、ほとんどが車椅子で行列に並ぶスペースがなかったり、店内が狭かったりして自由に動くことができないことです。
大手のチェーン店であったりすれば、ある程度待合スペースなども確保されていますので安心ですが、一般のお店ですとそういった場所がないために、意外と粗末に扱われることが多く、食べたい気持ちがあってもお断りに近いような対応をされてしまうケースもあります。そうなると当面は行けない、もしくはもう行かないと諦めてしまう気持ちになるでしょう。しかも自分が車椅子利用者であることに悲しさを感じて、ネガティブな方向へと進んでしまうこともあります。
だからといって車椅子利用者だけを優先的に入れるような仕組みを作ることがいいとは言えないでしょう。むしろその場で待つスペースがないのであれば、〇時にお越しくださいとか番号管理するとかになれば、対応ができるような気がします。話題のお店でも食事が食べたい思いが叶ってくるようになると、どんどん行ける世界が広がっていくように思えます。
選択肢が広がれば楽しめる生活に変わってくる
今後のポイントとしては、車椅子利用をはじめとしてハンディキャップがあっても、選択肢が広がるような社会になっていくことが望まれます。残念ながら現在は、例えば10あるうちの1つだけなら利用可能であり、残りの9つにはバリアがあるから断念せざるを得ない状態です。これが1つだけでなく、3つ・5つになっていくことで「選べる」ようになっていきます。そこにはどれだけのアイディアを考えられるかが大きなポイントではないでしょうか?
選べるようになれば、「楽しめる」ように変わっていくでしょう。歳をとったから、障害をもったから諦めなければならない社会を失くしていくことが大切なような気がします。肉体は衰えても、メンタルだけは元気でいられることが明日への生きる希望にもつながっていくにちがいありません。そういったことを踏まえてくださる企業が増えていくことを願っております。
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