車椅子利用のお客さまが欲しいバリアフリー情報を押さえておく
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バリアフリースタイル代表の白倉です。自店はバリアフリーでないから何も対応することがないと思っていらっしゃいませんか?多目的トイレもない、身障者用駐車スペースもないなど。でもできることはあります。近隣の情報をつかんでおくことが意外と重要なポイントになります。そこでどういったポイントを掴んでおくと役に立つのでしょうか?
近隣の情報をいかにつかんでおくかがバリアフリーの取組の1つ
車椅子利用者にとってトイレ・駐車場・通路幅・段差などは、外出する際の大きな検討するポイントになります。例えばトイレがなければ、長居をすることができなくなりますし、いざトイレに行きたくなっても、その場所ではできないので不安になります。そこでもし自店においてトイレの設置がなかったとしたらどうでしょうか?利用者側から考えてみると、そのお店に行きたくても利用できない、もしくはかなりの短い時間でしか利用できないと思ってしまいます。
でもここでトイレの情報をもっていたらどうでしょうか?「近隣の○○に多目的トイレがあり、〇時~〇時までなら利用することができます」という情報があれば、もし来店中にトイレへ行きたくなっても、近隣の多目的トイレを利用することが可能になります。あまりに距離が遠かったら役に立つ情報にならないかもしれませんが、近距離にあれば役に立つうれしい情報になるでしょう。
今度は駐車場における場合です。自店には駐車場そのものがなければ、車椅子利用者はクルマでお店を利用することが難しくなります。そこで「近隣の○○に身障者用駐車スペースがある」とか「身障者用駐車スペースがなくても、乗り降りできるスペースがある」という情報が分かっていたら、自店に駐車場がなくても利用することが可能になるでしょう。まさに自店にないものは情報によって乗り切ることもできるわけです。
車椅子目線で調査しておくスキルを身に着けておくといい
一般の人からすると「車椅子利用者は事前にバリアフリーの情報を調べているのでは?」と思ってしまいますが、意外とホームページのGoogleやYahoo検索をしても、なかなかトイレ・駐車場の有無など見つけにくいのが現実です。しかも駐車場については、Google Earthのストリートビューで確認しても分かりにくいものです。
店舗の強みとして近隣の情報を押さえておくと、車椅子利用者がネットでも探せなかった情報が出てくるはずです。もし電話やホームページでの問い合わせのときに、「自店には多目的トイレはありませんが、近隣の○○にはあります」とお伝えできれば、長居できるかもしれないからお店に行こうと思ってもらえることもあります。あとは、そのお客さまをお迎えできる体制を作っておくことだと思います。
大事なポイントはその情報を車椅子目線で調査しておくスキルを身に着けることです。意外と車椅子利用者の情報を掴んだつもりでも、当事者目線でないととんでもない情報になってしまうこともよくあります。そのため車椅子利用者と一緒に調査をされて情報を掴むことをおすすめします。超高齢化社会において少しでも車椅子利用者が増えていくためにも、バリアフリーでなくてもできるを少しずつ考えていくことがまずバリアフリーとしての一歩として考えてみてはいかがでしょうか?
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