「オーケーストア」のようにバリアフリーの情報も正直がポイント

2019.05.31 (金)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

各施設(商業施設・宿泊施設など)のバリアフリーの情報を検索して、利用者の立場から感じる点は、「バリアフリー可」というような抽象的な表現だったり、画像情報がないので本当に大丈夫なのか分からない点です。

 

バリアフリーの情報を伝えるための重要なポイントは、お客さまに情報を分かりやすく伝えることです。

 

そして「ここなら大丈夫」と思っていただけることが必要不可欠です。

 

もしそうでなければ、利用されないか、もしくは利用した際にトラブルになってしまうこともあるでしょう。

 

今回あるテレビ番組を視聴したら、業界こそ違いますが、「正しい情報を伝える」という点で、真剣に取り組んでいらっしゃる企業がありました。

顧客目線に立った「正直」な取り組み

5月26日(日)に放送したTBSテレビ系列『がっちりマンデー』で、食品スーパーの『オーケーストア』が放送されていました。

 

首都圏を中心に展開しているオーケーストアは、7年連続食品スーパー部門の顧客満足度ランキング第1位という素晴らしい記録です。

 

顧客満足度が高いポイントの中に、オーケーストアで実施している「オネストカード」という取り組みがあります。

 

★オネストカードの取り組み(オーケーストア)→こちら
オネストカードとは、名前の通り、「正直」という意味のカードです。

 

商品の陳列棚のところに、たとえマイナスの情報であっても、お客さまに知っていただきたいという想いが書かれています。

 

オーケーストアのホームページには、「オネストカード」について次のように書かれています。

 

(引用)「出来るだけ正確で、正直な商品情報をお客様にお知らせするように心掛けております。私たち従業員が、家族と一緒にオーケーで買い物をする時、そっと家族に教えるような商品情報は、お客様にも是非お知らせしなくては、と考えているからです。」

 

(掲載例)

  1. 長雨の影響で、レタスの品質が普段に比べ悪く、 値段も高騰しています。暫くの間、他の商品で代替されることをお薦めします。
  2. 6月21日から発泡酒が値下げになります。 お急ぎでなければ、6月21日までお待ちください。

 

私は、22年間総合スーパーに勤めておりました。

 

常にお客さま目線で取り組むことを考えてきましたが、店内の商品POPに上記のようなマイナスとなることを、掲載することは当時全く考えられることができませんでした。

 

でも実際にお客さまにマイナスな内容であっても、正しい情報をお伝えすることによって、情報を読んだ後の判断は、お客さま自身に委ねることになります。

 

1のようにレタスが高騰しても、どうしてもレタスが欲しいお客さまは購入するでしょうし、2においても、その日に発泡酒が飲みたかったら、6月21日まで待たずに購入するでしょう。

 

そういったお客さまが最後に自身の判断で決めることによって、購入後のトラブルは大きく減ることでしょう。

バリアフリーにおいても中途半端が分かりにくくする

このオネストカードの取り組みを見て、バリアフリーの情報もオネストカードのような取り組みがあれば、お客さま目線になるのではないかと考えています。

 

各施設(商業施設・宿泊施設など)のホームページには、何がバリアフリーなのかが具体的に書かれていないことをよく見かけます。

 

そのため利用する人にとっては、「この施設は本当に利用可能なのか」疑問を感じてしまいます。

 

そこにバリアフリーとなる部分(トイレ設備のポイント・段差の有無・駐車スペースなど)の情報が見える化になっていること。

 

さらにオネストカードのように、具体的な言葉できちんと伝えることによって、お客さまにとっては、より分かりやすくなるでしょう。

バリアフリーだからこそ具体的な表現と画像が必要になる

なぜそこまで必要なのかと言いますと、冒頭で挙げたように「バリアフリー可」では伝わらない表現だからです。

 

それは何がバリアフリーなのかが分からないと、いざお客さまが施設に出向いたときに、身障者用駐車スペースはあっても、多目的トイレが設置されていなければ、長居ができなくなります。

 

また人の障害レベルは様々であるために、利用できるか否かは人によって大きく異なります。

 

「多目的トイレ有」と書いてあるだけでは、残念ながら利用できない人もいるわけです。

 

だからこそ具体的な表現・画像が必要になり、お客さまの判断で決めることが一番親切な対応になるでしょう。

 

そういった点においては、オーケーストアが取り組んでいる「オネストカード」のような正直にお伝えすることも必要になってきます。

 

企業のバリアフリー設置については、完璧にすることは不可能でしょう。

 

スペース・コストなどの課題があり、ここまではできても、ここから先は難しいといった面が出てくるにちがいありません。

 

だからこそ「〇〇は設置されていても、△△は設置されていない」といったことでも、はっきり伝えることによって、企業の誠実さが伝わるのではないでしょうか。

 

そのことが、お客さまにとって、安心して選べるポイントになります。

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