車椅子のバリアフリー情報は具体的に伝えることに意味がある理由

2019.06.04 (火)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

よく健常者の方から

「あそこのお店はバリアフリーだったよ」

という情報を聞くことがあります。

 

でも実際にそのお店を調べてみると、

「これがバリアフリー?」

と感じてしまう場合があります。

 

もちろん気にかけてくださったことには

大変感謝しているものの、

バリアフリーの見方においては、

車椅子利用者と健常者の間に

大きな乖離が発生しています。

 

特にお店などの商業施設で

お仕事をされている人にとっては、

お客さまに伝える情報として

何が適切なのか知っておいたほうがいい

ポイントでもあるでしょう。

段差がなければバリアフリーなのか?

健常者の人がよく判断しがちなのは、

段差がなければバリアフリーという見方を

してしまうことです。

 

確かに段差の有無は車椅子利用者にとって、

利用できる前提となるポイントであることは

間違いありません。

 

でも段差がないだけでバリアフリーと

判断してしまうのは、

情報がちょっと少ないですし、

バリアフリーと断言するには厳しいでしょう。

 

ではどのような情報が

利用者にとって欲しがっているのかに

注目する必要があります。

 

一番のポイントはトイレ情報です。

 

「えっ、トイレなんてあれば

いいんじゃないの?」

 

そういう声もよく聞きますが、

車椅子利用者にとって

トイレが大事な判断基準になります。

 

なぜ一般のトイレでは

使えないのかと言いますと、

いくつかの条件に満たしていないからです。

 

車椅子の横幅は60~70cm程度があります。

 

そしてトイレ内で

転回できるスペースを考えると、

縦2M×横2Mサイズが基準となります。

 

そして手すりがついているかなども

重要なポイントになります。

 

さらに人によっては、

おむつ交換が必要とする場合には、

ユニバーサルベッドなども

必要な方もいるでしょう。

 

こうして考えてみると、

トイレが重要なポイントになります。

 

不思議なことではありますが、

車椅子で利用できるトイレがある施設は、

段差がないんです。

 

それはバリアフリーを意識して

作られているからでしょう。

 

でも逆は違います。

 

段差がなくても、

車椅子で利用できるトイレである確率は

かなり低い状況です。

 

つまりトイレの充実度が

車椅子利用者の判断基準になることが

多くなります。

トイレの利用には人によって必要なものが違う点

でも気になるのは、

人によって必要な備品が変わる点です。

 

もしトイレの状況を

車椅子利用者に伝えるのであれば、

大事なポイントは具体的に伝えることです。

 

具体的に伝えるには、

まず分かりやすいのは画像です。

 

そして画像では分かりにくい

サイズなどの情報になります。

 

なぜなら画像だけを見ると、

実際の広さより広く見えてしまうことが

あるからです。

 

それが誤った情報になりがちなので、

サイズをきちんと明確にすることが、

利用される方への安心感に

つながるでしょう。

クルマで来るかどうかも考えておくポイント

さらにもう一つの情報は、

クルマで来店可能かどうかです。

 

身障者用駐車スペースの有無は

誰もが分かりやすいかもしれませんが

、スペースがないからと言って、

クルマでの利用が不可能かどうかです。

 

ポイントは、車椅子の乗降の際に

必要な1Mのスペースがあるかないかです。

 

もしスペースがなければ

2台分利用でも十分可能になるでしょう。

 

お店の規模が小さいのであれば、

利用しているお客さまに

一瞬だけクルマの移動を

お願いしてもいいのではないでしょうか。

 

それがこころのバリアフリーにも

つながる点になります。

 

結論としては、

段差の有無・多目的(多機能)トイレの有無

駐車スペースの有無、

そしてトイレ同様に通路幅になります。

 

もちろんそれ以外にも、

細かいことを言えば

テーブルの高さなどもありますが、

まずは設備のポイントである

4つを具体的にお伝えすることです。

 

そして、分からない点については、

より具体的な回答をすることで、

トラブルにならない対応になるでしょう。

 

そして場数を踏むことによって、

より相手に届きやすい情報へと

変わっていきます。

 

まさにバリアフリーは

「慣れ」がポイントになるでしょう。

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