車椅子利用者にとって熟睡できない理由とは?

2017.06.21 (水)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子利用者にとって意外と悩みになるのは熟睡ができないことです。車椅子利用者は、夜中にある一定時間ごとに何度か起きています。それはなぜなのでしょうか?

熟睡できない理由は夜間に何度か起きなければならないこと

私は健常者の時は、ベッドに入ったらそのままぐっすり朝まで爆睡して、気が付いたら朝だったということがほとんどでした。睡眠時間が少なくても年齢が若かったことと深い睡眠だったことから、体調的には万全でした。

24歳の時に脊髄損傷になって以来は、ベッドに入っても3時間おきに起きなければなりません。それはなぜでしょうか?一般の健常者なら無意識にできる「寝返り」が身体に麻痺があるとできないのです。

一般の健常者は、睡眠時間の全てをじっと寝ていることはありません。無意識に左に向いたり右に向いたりしています。それによって同じ場所に圧がかかることはありません。逆に同じ場所に圧がかかっていたら痛さを感じます。

寝ている時も日常生活と同様に褥瘡防止をする

しかし身体に麻痺がある車椅子利用者は、無意識に寝返りができないので、同じ体勢でずっと寝ていても気が付きません。そして同じ場所に圧がかかっても痛さを感じないのです。そのまま放置すると褥瘡になってしまいます。

そこで行うのが体位変換です。体位変換とは同じ姿勢のままを防ぐために、ベッドで左に向いたり、右に向いたり身体を体位を変えることです。私の場合には3時間に1回行っております。以前はタイマーをつけて行っていましたが、現在はだいたい3時間くらいが経過すると自然に起きるようになっています。

そのために熟睡ができません。私の場合はまだ自分で体位変換をしておりますが、自分で体位変換できない車椅子利用者は、ご家族の人が起きてきて夜中に体位変換をする苦労があると思います。

自分にとって合うマットレスを選ぶのも方法の1つ

人の手を使わずに体位変換や除圧をする方法もあります。ベッドのマットレスを特殊なものにすることで、身体の圧を軽減することもできますが、マットレス自体が高額であったりします。またマットレスが柔らかいこともあり、寝心地が逆に悪くなることもあると思います。

私も20年前は柔らかいマットレスを使っていましたが、硬さがないことが逆に疲れてしまったり、車椅子への乗り移りの際に不安定になってしまうこともあり、すぐにやめてしまいました。

熟睡できる日が来ることを願っている

こういうことが車椅子利用者の生活にあることをお伝えしました。高齢者の方にもよくある夜中の排尿は車椅子利用者でも実施するので、熟睡には程遠いのかもしれません。いつか熟睡ができる日が来るのを願っております。

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