駐車場のバリアフリー対応には改善すべき課題が多い

2018.01.16 (火)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。都内の駐車場を利用する際に気になることは、身障者用駐車スペースを利用したい旨を係員に伝えても、スムーズにいかないことです。その点を改善することで、利用者・施設管理者の両方にとって大きなメリットがあるのではないかと思っております。ではどういった問題点が発生しているのでしょうか?

発券機の呼び出しボタンを押しても交信しにくい問題

まず駐車場に入庫する際に設置されている発券機に問題があります。大半の発券機には駐車券を発券できるだけでなく、係員の呼び出しボタンが設置されており、係員と交信できるようになっております。車椅子利用者は身障者用駐車スペースを利用する際にこのボタンを押すでしょう。ところがボタンを押しても、相手の声が聞きづらいので会話をするのが厳しいというのがほとんどです。

 

なぜそのようなことが発生するのでしょうか?毎回感じるのは、駐車場は地下などに設置されていることが多く、地下独特に発生している風の音が強いことで、音量を通常よりも高く設定されていないと聞こえません。そのためにお互いが何を言っているのかわからない状態です。車椅子利用者にとっては、困っていることを相手に伝えないと利用できないのでイライラ感がたまります。

 

イライラ感がたまるのであれば、呼び出しボタンを押さなくても一般の人と同じように使えばいいのではないかと思うかもしれませんが、呼び出さなくてはならない理由があります。身障者用駐車スペースにはカラーコーンが設置してある駐車場が多いので、1人で運転して現地に向かう場合にはカラーコーンを動かすことができません。

 

そのためボタンを押さないとならないわけです。しかも声が聞きづらいために時間がかかってしまいがちです。終いには大声で「車椅子ですからお願いします!」とどならないと伝わらないこともよくあります。こういったことを改善していくことには発券機の音量について見直していく必要があります。気持ちよく利用できる環境が望まれます。

駐車場の係員といえどもお客さま意識の対応が求められる


次に問題となるのが、駐車場係員の対応です。今までいろんな施設を利用してきましたが、係員の対応の悪さが目立つことです。先ほどのボタンの音量の問題があるので余計に感じてしまうかもしれませんが、車椅子利用者が質問しても相手がお客さまだと意識しないような応対をされる方が多くみられます。この原因は教育不足によるものではないでしょうか?

 

私が総合スーパーの人事総務課長をしていたときに心がけていたのは、別会社でありながらも施設でともに働く警備員・清掃員も直営の従業員と同様に、お客さま意識をもってもらうことをお願いしておりました。「売場の従業員は丁寧なのに、駐車場の係員は不愛想」というります。お客さまからの投書はよくありました。せっかく施設を利用していただいたのにもかかわらず、そういったことを発生させてしまうのはお互いに残念でなりません。

 

そのため駐車場係員とはいえ、お客さま意識をもってもらう教育が必要となります。さらに身障者用駐車スペースを利用されるお客さまがいらしたときにはどう対応するかを周知徹底しておくことです。それがお客さまに対して感じのよい応対になるはずです。お客さまに喜んでもらえることは施設の利用も増えることにつながり、お互いにメリットがあるにちがいありません。それにより今まで以上に駐車場をスムーズに利用できることができるようになるでしょう。

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