車椅子利用者による飛行機搭乗手続時の目線の高さに改善
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。先日は日本航空(JAL)の空港用車椅子が非金属の木製になったことで、検査場通過において金属反応しなくなったニュースを取り上げましたが、今回は全日本空輸(ANA)において、車椅子の目線の高さに合わせた専用カウンターについてご紹介します。
年々車椅子利用者が増えている中でのANAの取り組み
高齢化社会に伴い、街中を見ても車椅子を利用している人が増えてきた状況を感じています。もちろん世の中がバリアフリー化になったことも要因の一つに挙げられますが、年々車椅子利用者が増えてきている状況にあると思っております。増えてくることでいろいろな課題が出てくるでしょう。
そこでよくあるのが、受付カウンターの高さにおける課題です。最後にお会計をするような場所、例えファミレスなどにおいては、お金を払うだけなので高さが多少高くてもあまり気になることありません。しいて気になるとすれば、クレジットカードのサインを記入する時の高さです。しかし事前に商品を購入するような場所おいては、カウンターが車椅子の目線よりもかなり高いところにあると気になってしまいます。
車椅子の目線はだいたい120㎝前後です。120㎝ってどれくらいの高さ?と思いがちですが、小学校低学年の生徒と同じくらいの目線です。喫茶店などの高いカウンターに行くと、メニュー表をみるのに見えにくいことが多いので、ストレスを感じることがあります。そのためにも同じ高さの目線こそが車椅子利用者のストレス軽減につながると思っております。そこで今回、ANAで対応された事例が日経MJに取り上げられました。
全日本空輸は11月に新千歳空港の出発カウンターを全面刷新した。保安検査場の近くに「スペシャルアシスタンス・カウンター」を設置し、車椅子の顧客と目線が同じになるように受付の高さを低くし、床材にも車椅子が走行しやすい素材を使ったようです。(日経MJ引用)
また床材にも工夫をされていることが嬉しいことです。こういった取り組みについては、どうしても費用対効果を先に気にしてしまうのは当たり前ですが、まだまだ導入例が少ない状況です。だからこそバリアフリーの取り組みをする企業が目立つようになります。
バリアフリー化の少ない中でどこがバリアフリーなのか探している
なぜなら車椅子利用者は、自分が気軽に行ける場所が少ないために、常にどんな改善があるのか探している人が多いからです。一般の人が使えるもののほとんどが、大多数向きに作られており、少数の方には適さない、もしくは無理して使っていることが多い状況です。
そこでその少数の人のお困りごとに注視することで、いろいろなことが見えてくるにちがいありません。とはいえ高齢化社会になってきている世の中においては、「車椅子利用者=少数」ではなくなってきております。そうなればまさにビジネスチャンスではないでしょうか?
そして最終的には、同伴する人がいなくても気軽に外出できるような環境になっていくことではないでしょうか?私はほとんど単独であちこち行きます。車で日本1周した時も常に1人で行動しておりました。1人で外出できるようになれば、自由な環境が生まれます。そうして徐々に暮らしやすい社会に変わっていくことを望みます。
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