時代に合わせて駅のトイレの在り方を変えていく必要がある
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。この10年間で変わったことにより、更なる改善をしなければならないものがいくつか出てきています。ポイントは必要とする対象者の優先順位をつけて対応することです。
10年前に比べて駅の多目的トイレの混雑が目立つようになった
考えなければならないのが、駅の多目的トイレです。もちろん多目的という名称ですので、誰もが自由に使えるようになっています。ところが誰もが自由に使えることが、身体の不自由な方(車椅子利用者や内部障害者など)が使えにくくなっている状況に陥ってきています。
スーツケースを持った方が、一般用のトイレを使用することができないため、多目的トイレを利用する人が増えています。さすがにトイレの外にスーツケースを置いて入るわけにはいきません。そうなると多目的トイレを使用することが多くなってきます。
ところがスーツケースを持った方と同様に、高齢化社会による身体の不自由な方の増加もあって多目的トイレが空いていないケースが、最近よく見られるようになりました。10年前であれば大丈夫だったものが、現在では多目的トイレの利用待ちという機会が多くなりました。
公共性の高い駅などのトイレの在り方を時代に合わせて変える必要がある
そうなると一般用のトイレも幅広のトイレの設置に変えていくことを検討しなければならない時代になってきています。そしてスーツケースを持っている方は幅広トイレへ。身体が不自由な方は多目的トイレの利用を優先していく必要があります。
人によっては、「社会の中で平等なのだから、身体が不自由であっても待てばいいのではないか?」という人もいると思います。それはあくまでも他の選択肢がある場合です。しかし身体が不自由な人の使うことができるトイレが「多目的トイレ」だけの場合では、優先順位を設ける必要があります。
そのため駅においては、多目的トイレを増やすのか、一般用トイレの拡張を増やすのかが大きな課題になります。先日は身障者用駐車スペースの利用においての混雑を取り上げました。世の中は次第に変わっているため、公共性の高い場所については時代とともに今までの状況を変えていく必要が出てきます。
東京オリ・パラがある以上、待ったなしの課題になっている
特に今後は東京オリンピック・パラリンピックの開催や高齢化社会の到来があります。ますます混雑化が目立つようになるはずです。今こそ整備すべき時期にあり、利用者の状況を勘案しながら、進めていくことが望まれます。
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