接客応対時に車椅子利用者の目線と合わせることがバリアフリー
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
車椅子ユーザーの立場から、
車椅子に乗っていて感じるのが目線の低さです。
100~120cm辺りが車椅子利用者の目線になるでしょう。
一般的な方々の目線が150cm以上ですので、
車椅子ユーザーとの目線の高さの差は、
30cm以上にもなります。
意外とこの30cm以上の差は、
ビジネスにおいて接客応対の際に
バリアになってしまうことがあります。
そこで車椅子利用のお客さまとの目線の高さにおいて、
バリアを解消できるかがカギを握ると思います。
そこで実際に目線の高さにおける差を
感じさせてしまうケースをお伝えしたいとと思います。
目線が合わないのは無視に近いものがある
まずお店が集客アップを図って、
街頭で行っているティッシュ配りです。
視界の中に入っていても、
車椅子利用者だと思うとバイアス(偏見のようなもの)が
かかってしまい、ティッシュをあえて渡さない、
もしくは渡せない人もいるでしょう。
でもそれ以外にティッシュ配りの際に、
どうしても視界の中に、車椅子利用者が入らないと
いった課題もあります。
せっかく通りかかった車椅子利用者であっても、
商品を購入したり、お店を利用する立場でもあるので、
きちんと視界を広げて
ティッシュを渡せるようにできたらいいものです。
次に入店時に「いらっしゃませ」と声をかけても
その後の会話の際に目線が合わせられない人がいます。
そのために介助の人との会話となってしまい、
車椅子利用のお客さまとは、会話ができない人もいます。
どちらかというと、さきほどと同様で、
車椅子利用者だと思うとバイアスが
かかってしまうケースかもしれません。
せっかくお越しいただいたのに、
あえて目線をそらしてしまうのは、
失礼にあたるでしょう。
車椅子利用者のスペースがあればもっと楽しめる
その他においては、設備面があえて目線の差を
感じさせてしまうケースです。
例えば、店内の造りが座敷になっていると、
何十人が集まっている会の中で、
車椅子に利用している1人だけが、
やたら高い目線にいるケースがあります。
私は車椅子利用をしているので、
そういったときに人との会話に入るのが
とても難しく感じてしまいます。
もちろん設備上においてなので、
仕方がないことなのかもしれませんが、
できることならば、1カ所だけは、リバーシブル対応で、
車椅子のままで使えるようなスペースが
あってもいいのではないかと思っています。
今後は超高齢化社会に伴って増え続ける
車椅子利用のお客さまに対しても
考えた取り組みが必要になるでしょう。
1人だけが輪に加われないようなことを
極力避けていくことも、
お店の工夫で変えていけるのかもしれません。
そういったことを導入する企業があれば、
きっと喜ばれるにちがいありませんし、
リピーター化につながる可能性もあります。
車椅子を利用している人は、
以前にも増してドンドン増え始めています。
街中でも多く見られる状況にもなっています。
日常生活・ビジネスの中でも車椅子利用者と
出会う可能性が多くなっている現在では、
気軽に目線を合わせて接客応対することが
できることが大きな課題になるでしょう。
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