店舗に関わる全ての人たちが感じのいいお店を作っていく
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バリアフリースタイル代表の白倉です。店舗を運営していくには、お越しいただけるとお客さまに喜んでいただくためにはどうすべきか?を常に考えることが必要となります。たった1人の従業員が不愛想な応対をすれば、その人が店舗の顔になってしまう場合もあるだけに、大きな打撃を受けてしまうこともよくあります。そのためには、チーム全体の力を高めていくことが大きな課題となるでしょう。
関連会社の対応でもお店の評判には影響する
私は日本1周のときに、熊本市内の百貨店で友人と会う約束をしていました。百貨店の駐車場に入るために45分並びました。その日は雨も降っていたので、百貨店の立体駐車場に入りたい方が多く、やっと立体駐車場に入る順番に差し掛かりました。その際の対応によって、私は目的の百貨店に行くことができなくなりました。
交通警備の方に「自分は車椅子を利用します。身障者駐車スペースはありますか?」という質問をしたものの、全く聞き入ってもらえず。「あちらにありますから」と100M以上離れたとんでもない駐車場へ誘導されてしまいました。忙しい状況であるのは分かりますが、粗末に扱われてしまったことは残念でした。
こういったわずかな行為によって、店舗におけるお客さまの信頼を失くしてしまいます。1人の交通警備の方の対応ではあったものの、それがこの百貨店の対応なのではないかと思ってしまい、店のイメージを壊してしまうケースも出てくるでしょう。
大事なのは関連会社とのコミュニケーション
私はサラリーマン時代、人事総務課長として警備・清掃・設備会社への業務委託を依頼しておりました。毎月必ず1時間のミーティングをして現場における問題点をお互いにいろいろと洗い出していました。その場では、ショッピングセンターとして、お客さまに喜んでいただくためにどうしたらいいかを忖度なしに意見を出し合っていました。
こちらからの一方的な要望ではなく、関係各署からの要望も受け入れておりました。課題は必ず双方にあるものです。お互いに店舗をよくしていきたいという思いはあるので、同じベクトルに向かっているはずです。こういった部分においてもとても重要なポイントになると思います。
決してあってはならないのが、ショッピングモール側と警備・設備・清掃側の主従関係です。状況によっては、設備会社の下請けで警備会社と清掃会社が入っていると、問題があっても声を上げることができないこともよくあります。重要なのは、チームショッピングモールにすることです。チーム全体でお客さまのお買物をしやすい環境にしていくことです。
お客さまにとっては店舗に関わる方すべてがお店の人
お客さまにとっては、売場の従業員であることや交通警備の方であることは全く関係ありません。そこで失礼な対応をされてしまうことで、店内の従業員の対応がいくら良くても、失礼な店舗だととらえてしまいます。場合によっては、クレームが来るばかりか二度と来店されないケースも出てくるでしょう。そういった意味においては、交通警備の方は、とても重要なポストにいるにちがいありません。
私は関連会社の方々の優秀ぶりは、店舗内で働くメンバー以上のものであり、店舗に大いなる貢献をしてくださったと思っております。お客さまからの評判もよく、社内のお客さま満足度調査で全国1位に輝いたことは、店舗の従業員だけでなくショッピングセンター総出によるものだと思っています。
大事なポイントは、店舗を運営するにあたり、売場の従業員だけでなく、店舗に関わる方々の対応までが重要になります。残念ながら、その部分に気がつかないことがよくあります。なぜならショッピングモールに行ったときに、まずお会いするのは誰でしょうか?駐車場を管理している方や交通警備の方です。「身障者用駐車スペースはどちらにありますか?」「身障者用駐車スペースのカラーコーンを動かしてもらえますか?」と質問したとします。きちんと回答できるでしょうか確かめてみるといいでしょう。
店舗に関わる方々までがお客さまを大切にする風土であるからこそ、ショッピングモールが一つになれると思います。それがお客さまに選ばれる秘訣につながるはずです。
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