【車椅子ユーザーとの接客スキル】先入観を捨てる!障害者対応コミュニケーションの極意
バリアフリーアドバイザーの白倉栄一です。
接客や応対の場面で、相手が車椅子利用者だと話しかけにくいと感じる人は少なくありません。
おそらくこれは、学校教育などで障害者とのふれあいやバリアフリー教育の体験がなかったことが影響しているのかもしれません。
しかし、これからの日本社会では、障害者・高齢者の車椅子利用者は確実に増加していきます。
また多くの外国人観光客や移住者も来日する中で、スムーズな接客応対ができることは、接客業に携わる人にとって必要不可欠なスキルです。
だからこそ、変に意識せず自然にコミュニケーションできるスキルは、個人の強みになるだけでなく、お店や職場の評価向上にも直結する大きな武器となるでしょう。
変な意識が働いてしまう人はいませんか?
私自身、24歳のときに健常者から車椅子利用の障害者になったことで、周囲の反応の違いを明確に感じてきました。
例えば、異業種交流会や懇親会に参加しても、誰も私に話しかけてこない場面が何度もありました。
まるで「話しかけられたくないオーラ」を出しているかのように見られているのでは?とすら思うこともあります。
その背景には、「この人と話しても盛り上がらないのではないか」や「何もメリットがないのではないか」という、勝手な思い込みがあるように感じます。
しかし、こういったネガティブなイメージは、単に経験不足や、メディアなどによる偏った情報から生まれている場合が多いのです。
このイメージを取り除くことこそ、これからの社会に必要なコミュニケーションスキルの土台になるでしょう。
人はイメージで判断してしまう傾向がある
なぜ人は先入観で相手を判断してしまうのでしょうか。
かなり昔ですが、日本テレビ系の番組『月曜から夜ふかし』で、来日中の外国人にインタビューする企画が放送されていました。
そこでは、日本人の多くが相手の出身や見た目だけで、「この人はきっとこうだ」と思い込んでしまうという内容が紹介されていました。
例えば、南米出身の黒人男性に「走るのが速いですよね」と決めつけてしまうものの、本人は運動が得意ではないという現実。
こういった「イメージ先行」は、障害者や車椅子利用者に対しても同じように起きています。
実際に話してみれば、イメージが変わる
大切なのは、まず先入観を外して、普通に話しかけてみることです。
実際にコミュニケーションを取れば、相手がどんな人で、どんなことを考えているのかが見えてきます。
そうすることで、自分の中のイメージが徐々に変わり、意思疎通がスムーズになり、相手の気持ちを理解できるようになります。
これは既成概念を取り払う最初の一歩です。
こうした意識改革は、お店や職場だけでなく、日常生活のあらゆる場面で役立ちます。
自然体で誰とでも会話ができるようになるだけで、他の人にはない強力なスキルがあなたのものになるでしょう。
まとめ
- 車椅子利用者との接客応対は特別なものではなく、自然な会話が大切
- 先入観を持たず、まず話しかけてみることでコミュニケーションが生まれる
- こうしたスキルは個人の成長だけでなく、お店や職場の評価向上にもつながる
- イメージを取り払うことが、こころのバリアフリーの実践になる
メッセージ
あなたは、目の前の相手に対してどんな先入観を持っていますか?
その先入観を外す勇気を持つことで、きっと新しい人間関係が広がり、お店や職場での接客応対スキルも格段にアップするはずです。
ぜひ今日から実践して、あなた自身のコミュニケーション力を高めていきましょう。
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