情報のバリアフリーには緊急連絡の整備が欠かせない
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バリアフリースタイル代表の白倉です。7年前の東日本大震災を考えるとどうしても必要となるのが、店舗における緊急連絡網の整備です。特に大型商業施設を管理している場合は、在籍している従業員との連絡がきちんととれるのかが大きな課題になります。バリアフリーを考える中で情報のバリアにならないようにしておきたいところです。
緊急連絡網は普段からきちんと運用できること
最近は個人情報保護法により緊急連絡網を作成する際に、情報の提示を抵抗される方がいらっしゃると思いますが、いざというときのためには、1人残らず緊急連絡先を知っておく必要があります。なぜなら社内では独身従業員などもいるため、無断欠勤している場合などは十分注意をしておかなければならないでしょう。
私が人事総務課長をしていた頃においても、「独身の〇〇さんが出勤してこないのですが」という連絡をチームから受けて、現地へ駆けつけたことがあります。幸いにも大きな病気などはありませんでしたが、状況によっては緊急を要する場合もあります。社内では3日間無断欠勤していたので、自宅へ行ったらお亡くなりになっていたことを聞いたことがあります。
そして東日本大震災のような場合においては、出勤している従業員だけでなく、非番の従業員の状況も確認する必要があります。その際に緊急連絡網がなければ、連絡をとることができません。しかも普段から緊急連絡網の対応などが出来ていないと、連絡網だけは作成していながらも実際に運用することができないでしょう。
緊急連絡網の整備は報告態勢を忘れない
ではどのような緊急連絡網を作成したらいいのでしょうか?人数にもよりますが、私の管理していた店舗においては約220名が在籍していたので、社内の社員・リーダー用と各チーム用の2パターンを用意しておりました。社員・リーダー用においては、約30名程度の連絡網となっており、状況によって以下の緊急対応パターンが分かれておりました。
特に降雪などがあった場合においては、必要人員を要する場合などもあるため、第1パターンは当日の午前中出勤者のみ今すぐ出勤する態勢、第2パターンは当日の午前・午後出勤を問わず出勤予定者のみ今すぐ出勤する態勢。第3パターンは非番の従業員も含めて今すぐ全員出勤のような態勢として作っておりました。
さらに作成するときの大事なポイントは、緊急連絡網として枝分かれになって連絡をしていくものの、必ず全員の連絡がつながったかどうかを上長を通して管理者へ報告する形にしておかなければなりません。連絡だけはするけれど報告が備わっていない状況では意味のない緊急連絡網になってしまうでしょう。
有事に備えて定期的な管理が重要
そして各チームの緊急連絡網についても、全チームの提出することを徹底して、店舗管理者は全ての従業員の緊急連絡先を把握をしておくことが重要な点であり、採用・退職などの発生に応じて、緊急連絡網の更新もしておかなければなりません。いつ・どこで有事が発生するか分からないからです。
緊急連絡網の周知・徹底は人数が多くなるにつれて、脆弱になりつつあります。そのためには大震災の教訓を決して忘れないことで、なぜ緊急連絡網を必要とするのかを言い続けることです。日常の仕事が忙しくなると、有事に備えておくようなことは面倒な作業になりがちですが、毎月〇日には加筆修正するなどスケジュール管理をしておくことをおすすめします。
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