雨の日こそ“こころのバリアフリー”が試される──車椅子利用者が本当に困る瞬間とは?
車椅子ユーザーにとって、雨の日は行動のハードルがぐっと上がります。
なぜなら、傘が自分でさせないからです。
雨具の装着も大変な作業で、出かけること自体が億劫になります。
しかしどうしても出かけなければならない用事があれば、雨の日でも外出しなければなりません。
そんなとき、受け入れる側がどれだけ寄り添ったサポートができるかが、大きな安心感につながります。
雨が降っても傘がさせないことをご存知ですか?
車椅子クッションが濡れてしまうことは、車椅子ユーザーにとって非常に困る事態です。
屋根付きの駐車場がある施設であれば安心ですが、ほとんどの施設では屋外駐車場しか用意されていないのが実情です。
想像してみてください。
雨の中、クルマから車椅子を出す間に車椅子がびしょ濡れになります。
クッションにも雨が当たり、体を移乗した時にはズボンまで濡れてしまうでしょう。
しかも傘がさせない状況で入口まで移動する必要があるのです。
雨の日の外出は、まさにびしょ濡れとの戦いなのです。
日常生活について知っておくとサポートにつながる
もし誰かが傘をさしてくれたら、それだけでどれだけ助かるか──これは体験した者にしか分かりません。
例えば、職場のスタッフやお店の従業員が、到着時に傘をさしてあげることができれば、それは非常に心強い対応になります。
雨の日のサポートは、事前の準備と意識があってこそ実現するものです。
その積み重ねが、働きやすい職場環境や、こころのバリアフリーの実現につながっていきます。
今まで気がつかなかったポイントに目を向けることができれば、あなたの施設やお店の評価は必ず上がります。
あなたのお店や施設が、誰かにとって「安心して訪れることができる場所」になりますように。
ほんの少しの気づきが、誰かの大きな一歩を支えることになるかもしれません。
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