店内トラブルでお客さま対応をどうするのか考えてみる
Contents
バリアフリースタイル代表の白倉です。最近、利用した回転寿司チェーン店で私が体験した出来事です。実はそのチェーン店にしかないメニューを一度食べたいと訪れて、何とか食べたかった料理にはこぎつけたものの、その後は運が悪くトラブルに遭ってしまいました。そのトラブルの際のお客さま対応を考えてみたいと思います。
回転寿司でモニター故障で注文ができなくなったトラブル
状況を説明しますと、回転寿司店には注文するためのモニターが各席に設けられていますが、途中になって突然「データ更新中」となってしまいました。ある程度の時間がしたら、元の画面に戻ると思っていましたが、一向に画面が変わらない状態が、私と母の席とその隣のおじさんの席だけでした。ちょうど昼時になる手前だったので、他にも空いている席がありましたが、そちらの席ではモニターは通常通り動いておりました。
ここで従業員さんの対応はどうだったのかをお伝えします。「データ更新中」の画面になって5分位経過したときに、隣のおじさんが従業員さんに「この画面が続いているけれど…」と質問したところ、従業員さんは「申し訳ございません。しばらくお待ちください」と回答しました。しかし私と母には、何も説明はありませんでした。
10分位しても何も画面が変化しなかったことで、隣のおじさんは従業員を呼んで「もういいよ」と少し怒り口調で会計に行きました。その後、トラブルから20分位経過しても画面の変化はなく、私と母も従業員さんを呼んでお会計をお願いしました。私たちは別に何も発しませんでしたが、対応された従業員さんはとても丁寧な口調で、「本日は申し訳ございませんでした」とお詫びをしてくれました。
私と母はこのようなときに怒りをぶつけるのではなく、どれだけ耐えれるのかも必要だと話していました。ただこういった状態のときにお店だったらどういう対応したらいいのかを帰りのクルマの中で考えました。(あくまでも今までの自分の課長時代の経験での私的な考えですのでご了承ください)
実際にこういったケースを考えてみよう
まずお店のトラブルが発生しているので、気づいた時点で、呼び出しの有無に関わらず、お客さまへのお詫びが必要です。初動対応が失敗すると、大きなクレームになり「店長だせ!」となってしまうケースがあるので注意が必要です。
次に寿司を注文する手段が他にないかを考える必要があります。空席があったことから別の席に移動していただくことや、モニターではなく用紙に記入するような注文方法を臨機応変に対応することです。そしてこのようなトラブルは、初めてのトラブルではないので、常にQ&Aを誰もが知っていることが必要です。営業している以上、店舗責任者長が不在だから誰も分からないというようなことはあってはならないでしょう。
また最後に従業員さんが「本日は申し訳ございませんでした」とお詫びをするのは悪くありませんが、長い時間において注文できなかったトラブルを考えれば、店舗責任者が直接該当のお客さまに対して、「当店の責任者をしている○○と申しますが、この度はせっかくお越しいただいたのにご迷惑をおかけ致しまして、大変申し訳ございませんでした」とお詫びするのが相応しいように思えます。
あとはケースバイケースによりますが、お店の責任者が「お詫びの印として次回の割引チケットをお渡しいたしますので、ぜひご利用くださいませ」と付け加えるのもいいかと思います。またそのチケットを使いにお店に来ることを想定すれば、カリカリしたお客さまが「二度と来ない」となることが避けられ、次回の来店が望めるかもしれません。しかもそのチェーン店でしか使えないチケットであれば、大きな損害にはつながらないばかりか、次回の売上につながるでしょう。
最後はできるだけ来店しやすい環境を作る
私が店舗のクレーム責任者を行っていたときに、できるだけクレームのお客さまであっても、最後は笑顔になっていただきたいと思っていました。なぜなら「申し訳ございません」とお詫びしたままお帰りになったら、多分お客さまは次回来店しにくいだろうと思っていたからです。お客さまにとって次回来店しやすい環境を作ってあげることも大事なポイントではないかと思います。今回の対応はあくまで一例ですが、ぜひともどういった対応が相応しいのか考えてみて下さい。
関連する投稿
- こころのバリアフリーのはずが過剰反応になってしまうケースとは?
- お店の誰もがこころのバリアフリーを実践するには?
- 店舗運営における安全・安心のために優先して考えるべきこと
- お客さまの表情を見て何をしたらいいのか気づく力
- 車椅子利用のバリアを知るには日常生活の視点を変えてみる
現在の記事: 店内トラブルでお客さま対応をどうするのか考えてみる