人によって接客が変わると、車椅子ユーザーはこう感じる。──こころのバリアフリー実践の鍵とは?
人によって接客が違う――それが“バリア”になる時代
「こころのバリアフリー」を進めるには、接客の“ばらつき”をなくすことが重要です。
先日、ある駅前の喫茶店で1時間ほど過ごしたところ、私を含めて3組の車椅子利用者がいました。
私以外は高齢の方々で、今や車椅子ユーザーは「珍しい存在」ではなくなりつつあると感じます。
そんな中で、車椅子ユーザーに対する接客の質が問われるのは自然なこと。
従業員全員が一定レベルの応対を実践できれば、お店の信頼度とリピーター率は確実に上がります。
(1)対応のバラツきは、別れのトラブルを生む
この喫茶店は3回ほど利用したことがあり、以前はとても丁寧な応対でした。
しかし今回は、全く違う体験に。
注文時、「テーブルまでお持ちします」が「ご自分でどうぞ」に変わっていました。
車椅子で狭い通路を進み、空いているテーブルがなかったため、端で過ごすことに。
設備の問題ではありません。
問題は、対応が人によって変わることなのです。
(2)教育で「ばらつき」をなくす
私自身、スーパー勤務時代に接客の“個人差”で悩んだことがあります。
Aさんの接客は素晴らしいのに、Bさんは冷たい——
このような一貫性の無い対応は、お客さまにとって大きな不安です。
結果として、「今日は店員さんが違うから行かない」と思われてしまうことも。
だからこそ、教育が不可欠です。
人によってサービスの調度が変わらないこと、これが店の信頼になります。
(3)最後に、こころのバリアをなくすために
特に高齢化社会の進行により、車椅子ユーザーはますます増加しています。
今日の対応がいいのに、明日は悪い、それが分かっているから不安になるのです。
バリアフリーの本質は“こころのあり方”にあります。
単なるマニュアルではなく、相手の立場に立つ力を高める教育や体験が鍵です。
例えば、車椅子に試乗して店内を動いてみる。ロールプレイングを行う。
そんな小さな体験が、実用性の高い「こころのバリアフリー」を生みます。
「人による差」をなくすことは、最大のCS向上に繋がります。
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