こころのバリアフリー度を測る接客・応対のスキルとは?
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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
接客などを仕事にしている人にとって、お客さまとのコミュニケーションを円滑にできることは必須のスキルです。
実はこの接客スキルは、最近話題になるワード「こころのバリアフリー」にも通じるポイントでもあります。
だから「接客の上手な人=こころのバリアフリーができる人」でもあるわけです。
できればそのスキルを活かせるようにしたいものです。
コミュニケーション力がポイント
私は総合スーパー「イオン」で、店舗のクレーム対応責任者や従業員の採用・教育の仕事なども行ってきました。
接客スキルが有無によって、お客さまとのコミュニケーションが大きく変わります。
そのため私の勤めていたイオンの店舗においては、もちろん本人の希望もありますが、できるだけ接客スキルの高い人をサービスカウンターに配置していました。
サービスカウンターは、お客さまの総合窓口のために、何を聞かれても、笑顔で対応できるスキルが必要な部署で、状況によっては、お客さまからのクレームを真っ先に受けなければならない重要な部署でもありました。
手前味噌になりますが、当店のサービスカウンターチームは、北関東の店舗が参加する接客コンクールで2位に入賞したこともあり、チームのメンバーは、お客さまに対して温かい対応ができる人がほとんどでした。
障害者や高齢者に対しても、お客さまのペースに合わせて対応することができるのが、とても優れている逸材が揃っていました。
そういった意味では、お客さまの気持ちに応えるような接客・応対と、こころのバリアフリー対応は似ている点があります。
お客さまのペースに合わせることができるか
こころのバリアフリーを考えたときに、先ほど述べたようにお客さまのペースに合わせることができるかが大きなポイントになります。
最近は現金支払いだけでなく、クレジットカード、電子マネーなどいろいろな支払い方法がありますし、割引クーポンなどの併用など、従業員でも分かりにくい情報が多発しています。
例えば、あなたのお店に高齢のお客さまがいらっしゃったときに、次のような質問に対してどう答えるかだけでも、対応の有無が大きく変わるでしょう。
「息子から電子マネーのカードが現金より便利だよと言われて、息子からプレゼントされたんだけど、どのように使えばいいの?」
「お金を事前にチャージすることでお買い物ができます」と一般的に答えたらどうでしょう。
もしかしたら「チャージって何?」、「クレジットカードと何が違うの?」と言われるかもしれません。
一般的な回答をしても伝わらない場合はどうするか。
そこからが相手の立場にたってお伝えすることができるかどうかです。
言い方を変えれば、「こころのバリアフリー度」があるかどうかでもあります。
なかなか難しい課題かもしれませんが、そのお客さまの習熟レベルに合わせて、説明することです。
場合によっては、何かに例えて話をすることで分かりやすくなる場合もあるでしょう。
もしお客さまが鉄道やバスで利用するSuicaやPASMOをご存知であったら、そのカードをもとにお話しするのもいいでしょう。
どうしても口頭の説明だけでは分かりにくければ、実際にチャージする場所まで行って、ご説明するのもいいでしょう。
それは相手によって大きく変わっていきます。
せっかくお越しいただいたお客さまに、喜んでもらいたいという気持ちそのものが接客に現れるでしょう。
意外とこころのバリアフリーというと難しく考えてしまいがちですが、実は相手に合わせて対応できるスキルとも言えます。
どうしても自分の目線で物事を考えてしまいがちですが、お客さまの立場にたって考えることができるようになることで、こころのバリアフリー対応ができて、お客さまから喜ばれる存在になるでしょう。
それが優れた接客・応対にもなります。
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