車椅子ユーザーの雇用する上で知っておきたい内容とは?
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車椅子ライフデザイナーのまおうです。車椅子ユーザーなどの障害者雇用を考える上でどうしても確かめておきたいことがあります。車椅子に乗っているかどうかだけではなく持病があるのか通院している病院があるのかどうかなどです。なぜ確認しなければならないのでしょうか?
麻痺しているから車椅子を利用している人が多い
車椅子に乗っている人は、歩けないから車椅子生活していると考える人はあまりいないと思います。アルプスの少女ハイジに出てくるクララのように、ハイジから「クララの意気地なし」と言われて、ある日突然立つことができたというアニメは印象的でしたが、そんなケースは全くありません。大概は身体に麻痺が残っていたりすることで、車椅子生活になっている方がほとんどです。つまり力を入れたくても入らないのが実情です。
私の場合は、交通事故によって脊髄損傷が原因で、胸から下が麻痺しています。もちろん事故以外にも生まれつきの麻痺による場合もあれば、病気によって麻痺が発生している場合もあります。そういった状況を社内のチームをまとめる人は知っておく必要があります。車椅子に乗っている人だけという知識では乏しいものです。
麻痺になっていることと同時に、病院への定期的通院などをしているはずです。人によっては身体にしびれや痛みを感じている方も多いですし、排尿・排便などの課題も抱えていることが多いものです。そういったことを踏まえて社内における休憩体制や出勤体制などもきちんと検討しておくことが望まれます。
1日中座っている負担を軽減する工夫があると助かる
1日中車椅子に座っていることで、お尻への負担が大きい状況です。状況によっては褥瘡(床ずれ)にもなりかねません。もし可能であれば、社内の一角にお尻を休める場所を設置していただけるとありがたいものです。例えば、あまり使わないであろう応接室に折り畳みベッドなどを用意しておくとかパーテーションやカーテンで仕切ってベッドを用意しておくのもいいでしょう。
ベッドがあれば車椅子ユーザーだけでなく、従業員で身体が急に具合が悪くなった人も利用することができるでしょう。決してムダにならない備品です。費用対効果ばかりを述べて何も対応しない管理者もいますが、従業員が働きやすい環境づくりをしていくからこそ効果が出る一面もあります。従業員の困り事に目を向けるようにしたいものです。
ここまでいろいろと述べてきましたが、大事なことは障害者雇用の際であっても働く当事者へのヒアリングは忘れないことです。しかし意外と自分のためにコストがかかってしまうと思って遠慮することが多くなりがちです。風通しのいい環境を作るためにも、本音でものを言えるような雰囲気を作ることが望まれます。
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