障害者雇用において従業員の才能を開花させる2つのポイント

2019.10.16 (水)

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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

障害者雇用を今後考えていらっしゃるのであれば、考え方ひとつでうまくいくかどうかが変わります。

 

それは偏った見方によって、障害者雇用などにおいても、ネガティブなイメージから入ってしまう傾向があるからです。

 

その結果として、社内でのコミュニケーションがうまくとれず、離職につながってしまうこともあります。

 

厚生労働省における2013年度(5年に1度)の「障害者雇用実態調査」においても、勤続年数の短いことが分かります。

 

身体障害者 平均勤続年数 10年

知的障害者 平均勤続年数 7年9ヶ月

精神障害者 平均勤続年数 4年3ヶ月

 

身体障害者の退職理由においても、まだまだ課題がある結果となっております。

 

賃金・労働条件に不満  32.0%

職場の雰囲気・人間関係  29.4%

仕事の内容が合わない  24.8%

会社の配慮が不自由分  20.5%

 

このような結果を考えると、社内における成長できる機会が与えられていないこともあるでしょう。

 

せっかく採用するのであれば、どんな立場でもその人にしかできない強みを見つけて、会社に貢献できる人材へと成長させていくことが必要ではないでしょうか。

 

それが会社にとっても、働く側にとってもプラスになるでしょう。

ネガティブなイメージだけで先行するのは禁物

よくあるのが、「〇〇さんは車椅子に乗っているから△△はできない」といったネガティブに捉えてしまう傾向があります。

 

しかも「できないこと」ばかりに目が行きがちで、その人だからできることに目を向けなくなってしまい、せっかくの能力を活かせる場がないケースもよくあることです。

 

ちなみに今回の参議院選挙で、れいわ新選組から出馬して当選した重度障害者のお二人がいます。

 

ところがネットなどでは、言葉も話せないのに何ができるのかといった書き込みも多かった状況です。

 

でも言葉を発せなくても、自分の意思を伝える手段はあります。

 

でもなぜか見た目のイメージだけで、ネガティブに思ってしまう人たちが多いでしょう。

 

そういった状況を考えると、今回2名の重度障害者の方々が、国会議員として仕事をすることは大きな意味をもつと持っています。

 

意思がある以上、自分と同じ立場で生活している人の気持ちを伝えることができますし、誰も気がつかなかったことがいろいろと知ることができる機会になると思っています。

 

特に自分の家族・友人・同僚などに障害者がいないような環境だと、なかなか気づかないですし、関心が生まれないのが現在の世の中です。

残存機能を活かすことで活躍できる人材を創れる

大事なことは、残された機能を通して、活躍できる場を創る、もしくは創ってあげることです。

 

私も身体障害者です。

 

荷物をもってテキパキと健常者と同じように働くようにと言われても難しいものです。

 

でも自分であれば、車椅子に乗ってできることであれば、全力で行うことが可能です。

 

人事・総務・教育・経費コントロール・そして人の嫌がるクレーム対応の店舗責任者も車椅子に乗りながら対応することはできました。

働きやすい職場環境を創るために2つのポイント

そのため職場環境を創っていく際に、チームの従業員を育成していく上でしないほうがいい2つのポイントがあります。

 

1つ目は人を見た目であったり、イメージだけで判断しないことです。

 

しかもそのイメージが的確かどうかも分からないのに、自分のイメージだけで物事を判断することがズレを生じさせてしまうかもしれません。

 

例えば、車椅子に乗っている従業員だから、お客さま抽選会にふさわしくないとか決めつけないことです。

 

別にスタッフの1人として、抽選会の仕事をすることがおかしいことではありません。

 

むしろ勝手なイメージで、お客さまの前で対応することが、車椅子利用の従業員はNGと決めつけていることに間違いがあります。

 

2つ目は「できない」ことばかりに注視する減点法的な評価をやめることです。

 

障害の有無に関わらず、できないことを徹底的に攻めることばかりをやっていると、人は成長をしません。

 

むしろ人のいいところを見つけてあげて、褒めてのばすほうが必ず成長するでしょう。むしろ「できる」「強み」を発見してあげてください。

 

せっかく採用したのであれば、どうやったらうまく働きやすい職場環境にするかを常に考えていくことが、会社の成長であり、貢献につながっていくでしょう。

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