障害者雇用における車椅子利用者の通勤方法を考える

2019.06.20 (木)

Contents

あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

サラリーマン時代に

世の中の障害者雇用の在り方は

どうなっているか

調べてみたことがあります。

 

例えば、ある大手企業の求人募集には、

事業所は山手線沿線内にありますが、

公共交通機関を利用して

通勤できることが条件だと

書かれていました。

 

その当時、

クルマ通勤をしていた私からすると

公共交通機関の通勤という条件では

ほぼ無理ではないかという

印象でした。

 

なぜなら車椅子で

山手線の通勤ラッシュに乗ることは

不可能なことだと思っていたからです。

 

人によっては

「障害者だって乗れないことはない」

「気持ちの問題だから気合があれば

乗り切れるはず」だと

思っている人もいるでしょう。

 

でも実際に現在よく電車を使う

立場から考えると

時差通勤などをすれば

可能かもしれませんが、

ラッシュ時はほぼ不可能でしょう。

 

そういった点を考えれば

せっかく採用した従業員に対して

働きやすい職場を考える上では、

一般的なルールではなく

ケースバイケース的な対応も

必要になるでしょう。

自家用車がダメになると厳しい

私の友人の事例です。

 

大手企業の入社試験時に、

障害者雇用で入社すると昇進などが

一切ないと聞いたために、

車椅子利用者でありながら

あえて一般扱いで試験を受験して

入社したようです。

 

ところが一般扱いなので、

クルマ通勤は禁止。

 

特別な扱いは一切しないというのが

条件だそうです。

 

そうはいっても公共交通機関を

何本も乗り換えて通勤するのは、

かなり大変なために、

会社の近くにクルマをとめて

出勤していることを聞きました。

 

もちろんその通勤方法は

会社には内緒で行っています。

 

あくまでも友人からの話だけなので、

企業側がどのような考えなのかは

分かりません。

 

でもいくら一般扱いで

採用したとしても

杓子定規で考えるのではなく、

その人に合った働き方を考えることが

人に優しい企業の在り方ではないかと思います。

 

もちろん駐車スペースなどの

課題はあるでしょう。

 

でも現時点では、

車椅子利用者の大半が

外出する際に自家用車を使用することが

多くなっています。

 

その点を考慮するだけで

もっと働きやすくなるでしょうし

仕事のパフォーマンスにも

影響するように思います。

クルマがダメなら時差出勤対応も

私も茨城から東京へ行く際は、

クルマを利用することがほとんどですが、

電車を利用して向かうこともあります。

 

それは目的地周辺に

身障者用駐車スペースを確保するのが

難しい場合です。

 

そういったときは、

クルマで行くことは不可能でしょうし、

どこかの駅の近くにクルマをとめて、

そこから電車を利用することになります。

 

駅員さんの対応については、

どの鉄道会社も

とても親切に対応してくださいます。

 

ただ混雑した朝のラッシュ時に

電車を乗るのは、

結構難しい課題です。

 

土日ならともかく、

平日は乗るスペースもない状態です。

 

先日はベビーカー利用者でも

朝のラッシュ時に乗れるように

配慮してほしいというニュースが

流れていましたが、

駅員さんの配慮だけでは

対応が難しいものではないでしょうか?

 

そういったことを考えると、

車椅子利用者にしても、

ベビーカー利用者にしても、

混雑している時間での通勤は

かなり難しいでしょう。

 

そのため通勤ラッシュ時を

回避した時差出勤に変える対応が

必要になります。

 

大事なことは、

企業側がいろいろと寛容的な考えを

もっていることが、

働きやすさに大きく直結するでしょう。

 

一般的なルールがあっても、

人にまつわる事情を

汲み取ることができるかが

大きなカギになります。

 

そういった企業こそが

人に優しく、働きやすさにもつながり

離職率の低下にもなるでしょう。

関連する投稿

▼シェアをお願い致します!▼

現在の記事: 障害者雇用における車椅子利用者の通勤方法を考える

お問い合わせ・ご相談はこちら

フォームからのお問い合わせ

お問い合わせフォーム »


おすすめのバリア解消コラム

コラムテーマ一覧

過去のコラム


⇑ PAGE TOP