団塊世代の高齢化が進む今こそ考えたい ― バリアフリーは“他人事”ではなく“自分事”

2025.08.11 (月)

高齢化が進む今、バリアフリーは「自分ごと」になる

高齢者人口が約3,500万人に達しても、今はまだ多くの方が元気に生活しています。
しかし、あと2〜3年もすれば、状況は大きく変化していくと予測されています。

 

その理由は、団塊の世代が健康寿命を迎える年齢に達するからです。

 

日本人の健康寿命は、男性で約72歳、女性で約74歳とされています。
つまり、現在元気な高齢者の方々も、数年以内に介護や車椅子生活が必要になる可能性があります。

 

これは間違いなく、今以上に車椅子利用者が増えていく社会が訪れるということです。

 

そのとき、自分自身の生活環境がどう変わっていくのか、今から考えておくことが重要です。
日常生活はもちろん、ビジネスにおいてもバリアフリーが大きなキーワードになるでしょう。

 

“まさか自分が”が現実になる日

 

なぜここまで強調するのかというと、健康な人ほど「バリアフリーなんて関係ない」と思いがちだからです。

 

しかし、明日、突然自分の身体に何かが起こるかもしれないという視点を持っていただきたいのです。

 

私自身もかつては健常者でした。
1996年9月1日、突然の交通事故によって、それまでの生活が一変しました。

 

事故の1週間前には仲間とバーベキューを楽しんでいたのに、
翌週には車椅子生活がスタートしていたのです。

 

健常だった頃の私は、バリアフリーの必要性など一度も考えたことがありませんでした。
多くの方もきっと同じだと思います。

 

でも突然の事故や病気で、誰もが「車椅子生活」になる可能性があることを忘れないでください。

 

車椅子利用者は確実に増えている

 

近年、高齢化によって車椅子利用者は急増しています。
電車やバスなどの公共交通機関でも、以前より車椅子の方を見かける機会が増えていませんか?

 

もし「見かけたことがない」と思う方は、
世間に対する視野が狭くなっている可能性もあるかもしれません。

 

実際には、彼らの行き先はバリアフリーの施設に限定されがちです。
段差のあるビルや店舗には、そもそも「行けない」わけです。

 

エレベーターがあるビルでも、
入口に数段の階段があるだけで、その時点でバリアになってしまいます。

 

バリアフリー化はビジネスにも大きな可能性

では、その建物やお店が「バリアフリーだったら」どうなるのでしょう?

 

周囲が対応していないなかで、たった1軒のバリアフリー施設があるだけで、
車椅子利用者にとっては大きな希望となります。

 

しかもそれが口コミで広がれば、
集客につながり、社会貢献にもなり、一石二鳥以上の効果が生まれるのです。

 

多くの人が気づいていないだけで、大きな可能性が眠っているのがバリアフリーなのです。

 

この記事を読んでくださった皆さんには、
“今から”準備をしていただきたいと強く願っています。

 

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