強引につくるバリアフリーほど使えない設備になる実態

2019.01.27 (日)

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あなたのお店の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。

 

最近よく見かけるのは、

超高齢化社会に向けて

バリアフリー化にしなければならないと思って、

車椅子でも使えるような

施設にしようとしたものの、

無理やりバリアフリー化にしてしまった

残念なケースがあります。

 

残念というのは、

車椅子利用者にとって誰かの手助けを

借りなければ使えないとか、

どうやっても全く使えない

といった結果になってしまうことです。

 

その実態を造った側が

未だに気づいていない

ということも残念なポイントです。

 

せっかくのお金と想いをかけて

失敗にしたくないものです。

失敗してしまうバリアフリーとは?

こういった施設によく見かけるのが、

個人のクリニックなどです。

 

最近では、車椅子を利用される高齢者のために、

多目的トイレやスロープなどを

造っているところが増えてきました。

 

しかし、多目的トイレなのに

車椅子で入れるものの、便器まわりに

手すりなどが一切ないトイレなどを見かけます。

 

また入口付近にスロープを造っても、

スペースがなかったことが原因で、

勾配の激しいスロープになってしまうことも

よく起きていることです。

 

そのため長年車椅子に乗っている者でも

かなり厳しい傾斜になっていて

自力で上れないこともあります。

 

だからといって、

サポートをしてくれる人がいたとしても、

押す側にもかなりの負担がかかるでしょう。

 

そういった傾斜のある勾配は

下りる場合は、ブレーキがしにくくなり

かなり危険な状態になってしまいます。

 

そのようなスロープはせっかく造っても

残念ながら当事者に使いにくくなります。

 

その他では、コンビニなどに多目的トイレを

設置しようとするものの、

狭いスペースの改装のために

うまくいかないケースもよく見かけます。

 

トイレ内での旋回ができなかったり、

車椅子に乗ったままでは

ドアが閉められないといったことが

怒っております。

 

そういった点からも

強引にノウハウなしで

造ってしまうのは大きな失敗となります。

 

スロープの勾配についても、

多目的トイレのスペースにしても、

車椅子利用者が使えるレベルがあるものの、

設置することだけに気を取られてしまうと、

全く意味のないものになってしまいかねません。

 

しかもそういった実態は、

意外と利用者が「ここは使えませんよ」と

誰も言ってくれないものです。

 

お客さまは何も言わず、

二度といらっしゃらないケースに

つながってしまう恐れがあるでしょう。

 

無言のクレームになってしまいます。

使える基準を考えたバリアフリーが望ましい

そのためには、

事前に車椅子利用者が使えるレベルを

きちんと把握することと、

その専門家にきちんと確認することです。

 

トラブルの大半はバリアフリーを知らないで、

建築してしまったことは多いように思えます。

 

大事なことは「餅は餅屋」です。

 

バリアフリーの知識がある人が

バリアフリーのアドバイスをすることに

意味があると思っております。

 

その原因は、

バリアフリーに関する資料が、

世の中に少ないこと。

 

しかもバリアフリーに

明確な基準がないので、

手すりがなくても

バリアフリーのトイレが

成立してしまうことです。

 

その結果として利用者にとって

とても使いにくいトイレが造られてしまいます。

 

だからこそお金と想いをかけるのであれば、

車椅子利用者に喜んでもらえるような

使えるバリアフリーの設計にしたいものです。

 

トイレのノウハウについては、

私なりのポイントを下記のPDFに

まとめていますので、

もしご興味があれば

ぜひご覧ください。

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