「存在しない市場」にチャンスあり──バリアフリーで広がる新しいビジネスの形
「バリアフリーって、設備だけじゃないんですね!」
そんな言葉が自然に出てくるような視点を、あなたのビジネスに取り入れてみませんか?
本シリーズでは、“バリアフリーをあまり意識してこなかった方”に向けて、超高齢化社会で求められる新たな視点を、やさしく、具体的にお届けします。
見えていない市場を、バリアフリーで可視化する
私たちの周りには、「存在しているけど車椅子では利用できないビジネス」が少なくありません。
健常だった頃は当たり前のように楽しんでいた場所も、事故や病気で車椅子生活になるとアクセスできず、諦めざるを得ないケースがあります。
それは、顧客をひとり失っていることでもあり、同時に“利用できないから存在しないに等しい”という状況をつくってしまっているのです。
けれど逆に、バリアフリーに対応すれば──
失った顧客が戻ってくる可能性があり、しかも目立つ存在にもなれるのです。
バリアフリーはコストではなく投資。
売上アップ + 社会的評価アップの両方が得られる、二重のメリットを持つ戦略です。
検索してもヒットしない=「存在していない」可能性
検索サイトで「車椅子 バリアフリー」と入力すると、旅行や施設などの情報は出てきます。
しかし、そこに「業種名」「業態」を加えると、一気にヒットしなくなることが多いのです。
それは、次の2つの可能性を意味します:
- ①そもそもバリアフリーに対応した店舗・サービスがない
- ②対応しているのに、その情報が発信されていない
バリアフリー=不謹慎? いいえ、それは社会貢献型ビジネス
特に②の「発信されていない」ケースでは、大きな機会損失が起きています。
「バリアフリーをビジネスの道具にするなんて不謹慎」──そんな誤解も根強いかもしれません。
けれど、実際に喜ぶのは情報を求めている当事者です。
「行ける場所が増える」ことは、何より社会貢献そのもの。
もしご自身が車椅子ユーザーだったら──どんな情報があれば助かるか。
その視点に立つだけで、本当に届けたい発信のヒントが見つかるはずです。
「存在しない市場」こそが、未来の可能性
もうひとつの可能性は、バリアフリー対応の業態そのものがほとんど存在しないということ。
たとえば、「車椅子で行けるライブハウス」──全国的に見ても数えるほどしかありません。
地階にある物件にエレベーターがなかったり、階段しかないことも。
こうした“あきらめられている分野”にこそ、新しいビジネスのヒントがあります。
もし対応できれば、「初めて行けた!」「もう一度行けるようになった!」と、強い支持を受けることでしょう。
今なら、その分野のパイオニアになれる可能性があります。
「あきらめなくていい社会」を、あなたの事業から。
それが、人を笑顔にするバリアフリービジネスの力です。
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