身障者用駐車スペースによるトラブル防止のためにどうするか?
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
お店を営業していると、
イベントなどの行事をするため
入口付近に設置している身障者用駐車スペースに
注意しなければならないケースがあります。
その際の対応方法によって、
お店に対する評価が変わってきます。
今回は例をもとに考えてみたいと思います。
知らないで行動すると大きなトラブルにつながる
例えば、お店の入口において
イベントをすることになりました。
その際に注意しなければならないのが、
入口付近にある身障者用駐車スペースです。
Q:下記の場合、次のどの対応をしますか?
①身障者用駐車スペースはそのままにして、
別の駐車スペースを使ってイベントを行う
②身障者用駐車スペースでイベントをやる代りに
別の場所に身障者用駐車スペースを設ける
③身障者用駐車スペースでイベントをやるので
スペースを閉鎖するが、
代わりのスペースはあえて設置しない
こういったときに、
いきなり③を考えてしまう方がいらっしゃいます。
まだバリアフリーに対して関心の薄い時代には、
③を選ぶ方々も多かったと思います。
ただし現在は、③を選ぶとトラブルにつながる
可能性が大きくなるでしょう。
当事者のお客さまが来店しても
駐車する場所がなくなってしまう
トラブルが発生するだけでなく、
一般のお客さまからも
「なぜ身障者用駐車スペースを撤去しているのか?」
というクレームが発生するでしょう。
私も店舗の人事総務課長時代には、
身障者用駐車スペースに
一般の健常者らしき人がとめていたら、
「責任者だせ!」の電話がよくかかってきて
私がその都度対応しておりました。
特にSNSが流行している現在では、
正義感の強い人たちの投稿によって、
企業がネットで叩かれて、
炎上することもよくあります。
だからこそ③の選択は絶対にしないことを、
社内で十分協議したほうがいいでしょう。
どうしても①では難しい場合はどうする?
当然①が望ましいのですが、
どうしてもそのスペースを
使わざるを得ない場合もあるでしょう。
例えばイベントではなくても、工事業者が入って
周辺の改修工事をしなければならない場合等です。
その場合は②を選ばざるを得ませんが、
注意すべきポイントがいくつかあります。
よくあるのは、別の場所に
きちんと身障者用駐車スペースを設置しても、
一般の駐車スペースの2.5M×台数分を用意して、
専用の駐車スペースにしているケースがあります。
なぜ専用スペースが3.5M
(駐車スペース2.5M+乗降スペース1M)
の意味を知らないために、
起こってしまうことです。
こちらについても、
クレームの対象案件になる可能性があります。
あとは別のスペースを設けるために、
専用スペースのような
白線を設けていない場合があり、
駐車スペース周辺に誰もいない場合は、
どこにとめていいのか分からなくなります。
できる限り、警備員などの立哨が必要になり、
どこの位置にとめるのかきちんと誘導します。
もしあなたのお店でイベント等を開催する場合は、
きちんとミーティングをした上で、
①または②について対応策を
事前に考える必要があります。
専用スペースは、とてもデリケートな問題です。
中途半端な考えで行わないためにも、
店幹部であったり、有識者などを交えて
検討することをおすすめします。
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