利用価値を高めるバリアフリーだからまた行きたくなるワケ
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あなたのお店の『バリア解消』請負人
バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。
バリアフリーにすれば
車椅子利用者に喜んでもらえると思って、
バリアフリー化にするケースがありますが、
喜んでもらえない場合があるんです。
なぜバリアフリー化にしても
満足されないのか?
当事者目線で利用しやすくならなければ、
いくらバリアフリーだと言っても、
共感できるファンが増えないのです。
そういった観点で考えても
せっかくお金をかけるのであれば、
喜んでもらいたいですよね。
だからこそ、
利用価値を高めるような
バリアフリーを展開したいものです。
ではどうしたらいいのでしょうか?
「あればいい」ではなく「使いやすい」へ
映画館を例に挙げてみます。
私はよく映画に行くのですが、
車椅子利用者の専用スペースは
映画館の一番前の列にあることが目立ちます。
もちろん映画館が満席であれば、
前方で見ることもやむを得ないでしょうが、
自分から進んで一番前の列で観たいとは
思わないでしょう。
コンサートならばともかく、
映画を鑑賞するのに一番前の列は
人気がありません。
スクリーンを真上に見るような感じは、
首が疲れてしまうでしょう。
でも車椅子利用者が
気持ちよく鑑賞できるような
映画館はまだまだ少ないのが現状です。
昔のような1つの映画だけを上映している
映画館とは違って、
ショッピングモールのようなところに
入っている映画館は
構造上で難しいのかもしれません。
でもこれから車椅子利用者が
増え続けていくのであれば
今の専用スペースだけでも
足りなくなっていく可能性があります。
現時点ではあまり利用者がいないのは、
映画館が車椅子で
利用しやすい環境ではないから
という理由なのかもしれません。
もしくは
車椅子で映画を観ることができるのか
どうか分からないから行かない
という理由なのかもしれません。
そこで車椅子でも
利用しやすい環境に変わっていけば、
今まで映画から遠ざかっている人が
訪れるかもしれません。
だからこそ単に設置されていればOKではなく、
リラックスして楽しめるような
スペースの設置が
必要になっていくにちがいありません。
そうなれば利用するファンが増えて、
たちまちリピーター化につながっていくことも
考えられます。
「使いやすい」からまた行きたくなるスポットへ
大事なことは、せっかく設置したのであれば、
また行きたいと思ってもらえるファンを
多く作っていくことではないでしょうか?
今回は映画館を取り上げましたが、
スポーツ観戦などにおいても同様で
車椅子利用者のスペースは限られています。
「ある」だけでなく「楽しめる」ことが
今後における課題になるでしょう。
そして今後において競合が増えていくと、
しっかりとした環境の整えている
スポットこそが選ばれていくでしょう。
だからこそ
バリアフリーにおける考え方を変えていくことが
ビジネスチャンスにもつながる時期に
さしかかっていると思っています。
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