車椅子で入れる飲食店選びの際に利用有無のポイントとは?
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バリアフリースタイル代表の白倉です。飲食店・レストランにおける通路について考えてみたいと思います。今日の昼食は何にしようか?と迷っているときに、ぜひとも入ってみようと思えるかどうかがカギを握ると思います。逆に言えば、パッとみただけで「狭い」「段差がある」と思われたら、その場で候補から外れてしまうでしょう。今回は駐車場・トイレについては考えずに、車椅子で入店できるか否かについて考えてみたいと思います。
車椅子を利用している当事者に通ってもらえば分かりやすい
車椅子の幅はサイズにもよりますが約60㎝はあります。だからといって60㎝ギリギリの通路設定では利用することができません。なぜなら車椅子のハンドリム部分が障害物にぶつかり、状況によってはハンドリムにキズがついてしまうこともあるからです。自分の愛用している車椅子にキズがついてまで利用したいとは望まないものです。
そのため最低でも横幅90㎝位は必要になりますが、90㎝では通れるというだけで、人との交差をする場合などはちょっと狭いかもしれません。できれば車椅子を利用している当事者に通路を通ってもらうことで、通路幅が適しているかを確認するといいのではないでしょうか?そして入店からの導線をきちんとチェックすると改善した方がいいポイントも分かりやすくなると思います。
どうしても飲食店などは通りすがりで外から店内をのぞいたときに、車椅子で入ったら狭いと思ったら多分その時点で敬遠してしまいがちです。なぜなら他のお客さまの後ろを「すみません、通りますので…」と言いながら進むことはあまり望まないものです。もちろんそのお店で会合を行うのが決まっていたら、お願いすることはあると思いますが、通りすがりで入るか入らないかで決めるといったらわざわざ入らないでしょう。
たった1席でも利用できるスペースがあると見方が変わる
人によっては「お願いすれば大丈夫だから入ればいいんじゃないの?」という声もありますが、そのお店にどうしても入りたいという思いが強くなければ、他の人が食べている最中に動いてもらうのは気が引けてしまうでしょう。これは車椅子利用の有無に関わらず、もし自分が全く知らない人にお願いしてまで利用することがないのと同様な見解ではないでしょうか?
そのためすでに60㎝クラスの通路しかない場合は、残念ながら車椅子での利用は難しいでしょう。むしろ奥まで行かなくても利用できる環境にすると少しは緩和されることになるのではないでしょうか?例えば、入口付近で食べることができるスペースを確保する、入口付近の固定式のイスを外して、可動式のイスを用意するとかの工夫をするたけで、利用度はゼロではなくなるでしょう。
最近においても、街中で車椅子利用者が単独でショッピングや食事を楽しむ姿が増えています。そこで利用度がゼロなく、少しでも可能な環境に変わることが望ましいものです。そのためにはホームページなどで利用できる情報を開示しておくことをおすすめします。「見える化」にすることで優しい店舗づくりに変わると思います。
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