車椅子のバリアフリーあるある「電車への乗り方とは?」

2017.09.28 (木)

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車椅子ライフデザイナーのまおうです。最近は本当に電車を利用することが多くなりました。「車椅子利用者は電車にどうやって乗るの?」という声がありましたので、もう一度詳しくお伝えしたいと思います。

首都圏の路線とローカル線の対応は変わってくるのは仕方がない

私は茨城県の守谷市に住んでいるので、最寄り駅がつくばエクスプレスの守谷駅になります。一番近い駅は関東鉄道常総線の南守谷駅ですが、駅までの道のりにアップダウンがあることや利便性などを考えて常総線は一度も利用したことがありません。

 

全国の方は茨城の路線まで詳しくないと思いますので簡単に解説します。茨城南部を走っているのは「JR常磐線」「つくばエクスプレス」「関東鉄道常総線」です。「JR常磐線」と「つくばエクスプレス」は茨城から東京方面に行ける主要路線です。特に「つくばエクスプレス」は開業して10数年ですので、最新車両と全ての駅にホームドアが設置されております。

 

「関東鉄道常総線」はJR常磐線・つくばエクスプレスから乗換をして、茨城西部方面に行くローカル線です。しかも電化がされていないディーゼルの1~2両編成の電車で、田舎をのんびり走っている電車のイメージです。無人駅やバリアフリー化されていない駅がほとんどです。

 

まずローカル線の場合は、当日今から電車に乗りたいのでお願いしますということは難しいと思います。無人駅への対応・車掌さんへの対応などが必要なので、主要駅(守谷駅や取手駅)へ事前の申し出が必要となります。つまり、いきなり駅に行って車椅子ユーザーが乗ることはかなり困難です。

 

次に首都圏を走っている電車の場合です。私はつくばエクスプレス守谷駅を利用します。近隣には1日最大500~1200円までのコインパーキングがあります。私は毎回800円の場所を使っています。私が利用しているところには身障者用駐車スペースがありませんが(乗り降りできるスペース有)、近隣には身障者用駐車スペースのあるコインパーキングもあります。

首都圏の鉄道会社は当日申し出で対応してくれる

私が使用している駐車場から駅の下にあるエレベーターまでは、100M以内なのでものすごく近い距離です。2階のエレベーターを降りたら目の前は改札口です。乗る時には自動改札機ではなく、自動改札機の隣にある駅員さんのいる改札へ向かいます。まずPASMOをかざします。(PASMOがなければ切符になります)そこで目的地の駅を伝えます。首都圏の鉄道会社の場合には、当日申し出で対応してくださいます。

 

駅員さんからは目的地の駅からの乗換があるのか、〇号車を希望するのか、乗り降りするときにスロープが必要なのかを聞いてきます。乗換がある場合はその旨も言っておくと、乗換先の別会社へ連絡をしてくれます。例えば守谷駅から終点の秋葉原駅まで行き、総武線で水道橋駅に行くとしたら、JR秋葉原駅への連絡だけでなく、つくばエクスプレス秋葉原駅~JR秋葉原駅までの同行もしてくれます。

 

そして目的地の駅にどの電車の何両目に乗車するかを伝えるため、大概は次発の電車ではなく、1本後の電車になることがほとんどです。乗る電車が決まったら、「ホーム階の〇号車前に行っておいてください」と言われるので移動します。以前は駅員さんが必ず車椅子を押してくれましたが、最近は自走で行ける人にはそのまま各自で行ってもらうようになっています。

 

健常者からすると不親切になったと思われるかもしれませんが、車椅子ユーザーにとっては必ずしも車椅子を押してもらう方がいいとは限らないんです。意外と自分でホーム階まで行く方が気楽という人が多いものです。もちろん自走できない人に対しては、車椅子を押してくれるので安心してください。選択肢が増えたことがとてもよかったです。

 

電車を降りてからの対応も先ほどと同様です。そして改札口も自動改札機ではなく、駅員さんのいる改札へ行きます。PASMOを持っている人はその際に障害者手帳を提示します。そうすると駅員さんが料金を計算してくれて半額対応になります。※鉄道については営業距離100キロ未満の場合には半額対応にならないこともあります。

ホスピタリティのある対応がものすごく嬉しい

乗車するときには駅員さんがスロープをもって用意してくれます。マイクを持ち障害者の乗車が終わったら、運転手さんや車掌さんへ聞こえるように乗車完了を告げます。あとは目的地の駅までは乗っているだけです。そして目的地の駅に着いたらドアの前に駅員さんがスロープのスタンバイをしてくれています。そのため途中下車はできません。

 

以上です。これは首都圏のどこの鉄道会社でも同じです。たまには面倒臭そうな人はいるものの人間だから仕方がありませんが、ほとんどの方々はものすごく丁寧に対応して下さって毎回感謝しております。しっかりとしたホスピタリティだと思っています。これが電車の利用方法です。

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