接客応対マニュアルを超えたところに「接遇」がある

2017.04.01 (土)

車椅子ライフデザイナーのまおうです。長年車椅子生活をしているといろいろな飲食店を利用します。その際どうしても気になるのが「接客応対」の部分です。気になるのは「マニュアル通りに実践する課題」です。

マニュアルは仕事の標準化を図るのには欠かせないもの

20年以上小売業で勤めてきた私にとって、マニュアルや手順があることで仕事の効率化だけでなく、仕事の標準化が図れると思っております。私自身も店舗のマニュアルを作成した経験があり、社内において高評価を頂いたこともあります。

チェーン店において、マニュアルがあることで従業員が実践しやすく、お客さまへのサービスレベルを維持・向上し続けることができ、「お客さま満足」につながると思っております。

そのためマニュアルがない状態は、秩序が乱れる可能性があります。なぜならば人は「あなたの判断で動いてください」と言って動けるものではないということです。そうなると「Aさんがいるときは対応がいいけれど、Bさんがいるときは対応が悪い」といったようなお店になってしまいます。

しかも、「お店で対応する方=お店の代表でありお店のイメージ」になるので、たまたまお店に行った日に、Bさんの対応を受けると二度とお店には行かなくなる可能性もあります。Bさんのイメージがお店のイメージになってしまうのです。

残念なことですが、こういったケースはよくあることです。私が勤めていた総合スーパーにおいても、Bさんのような対応=総合スーパー全体のイメージに感じて「責任者を出せ!」というクレームを何度も受けることが多かったです。

マニュアル頼りではなく相手に応じた対応も重要

そういった状況において、マニュアルこそが重要になるわけですが、マニュアルに頼りすぎるのは禁物です。相手に応じた対応も考えなければなりません。私がよく利用していた有名なイタリアンレストランでの出来事です。

お水がセルフサービスになっているんですが、ある従業員は車椅子で来店した私に「お水をお持ちいたしましょうか?」と言ってくれます。でも別の従業員は「お水はあちらにありますのでご自由にお持ちください」と言います。

お水を利用したいのでとりにいきますが、車椅子操作とお水を運ぶのはかなり厳しいです。状況によっては口にコップを加えたまま動くこともあります。「お水をお持ちいたしましょうか?」と言ってくれる人がいると本当にありがたく感じます。

それがお客さまに合わせた接客応対になるのではないでしょうか?マニュアルがありながらもマニュアルを超えて判断した結果が、車椅子利用者にとって選ばれるお店にもなると思います。

車椅子利用者を見たら何が何でも手助けとする行為は逆効果

ところが逆なケースもあります。人によっては、車椅子利用者を見たらお手伝いしなければという使命から、グイグイ来る人もいますが、これは残念ながら逆効果になり、嫌われてしまうケースがあります。

しかも街中でそうした行為をして、車椅子利用者から「結構です」と強く言われ、トラウマになって二度と声をかけられなくなってしまう人をよく見かけます。とても残念なことです。

車椅子利用者側の「断る」態度も言い方次第では、失礼な態度になってしまうので問題だと思いますが、よくある鉄道やバスにおいての「優先席」に譲ろうとしたら「私はそんなに年寄りではない」と返答されてショックを受けるのとよく似ているケースだと思います。

「お手伝いすることはございませんか」とさりげない言い方がポイント

その際には、車椅子利用者が自分からお願いする前に「何かお手伝いすることはございませんか」というさりげない言いまわしがポイントになると思っております。なかなか難しいことですが、マニュアルではないささやかな接客応対が望まれると思います。

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