車椅子のバリアフリーにはスロープがあればOKではない - 車椅子の目線で伝えるバリアフリースタイル

車椅子のバリアフリーにはスロープがあればOKではない

2018.07.11 (水)

あなたのお店の『バリア解消』請負人 バリアフリースタイル代表の白倉栄一です。これからバリアフリー化を考えていらっしゃるお店の経営者の方々にとって、階段・段差ばかりがバリアフリーだと思っていませんか?スロープがあるから大丈夫だと思っていませんか?この判断によって、トラブルがよく発生しております。そうならないためには一体どうしたらいいのか考えてみましょう。

法律で定められている基準は「12分の1」の勾配

実際に目的地のお店や事務所に電話すると「うちはスロープなので大丈夫です」といった回答が返ってきます。でも実際に現地へ行ってみると「何だ、この勾配は?」となるケースがあります。担当者は「スロープ=車椅子利用可能」と判断したのでしょうが、車椅子を利用していも厳しいスロープがあっては利用することができません。もし介助される方がいても、急勾配では押すだけでも相当体力を使うでしょう。

 

でも残念ながらそこまで分からない、知らないからという理由ではないでしょうか?でも実際に「スロープがあるから大丈夫と言われてきたのにダメだったのは、案内のミスではないのか?」とクレームが入ってしまう可能性も考えられます。だからこそ最低限な車椅子ノウハウは知っておくことをおすすめします。

 

ちなみにバリアフリー法で定められている勾配は、「勾配は12分の1を超えないこと。ただし、高さが16センチメートル以下のものにあっては、8分の1を超えないことです。」12分の1の勾配とは「高さ1メートルを12メートルかけて上がる(下がる)」のスロープのことを意味します。6メートルかけて0.5メートル上昇(下降)している場合も同じく、12分の1の勾配となります。

 

実際に一般の乗り慣れている車椅子ユーザーならば、12分の1の勾配は大丈夫でしょうが、理想はもう少し緩やかのほうが上りやすくなると思います。逆にさらに勾配が厳しくなると、いくらスロープがあっても自走で上るのは不可能に近くなります。もちろん、パラリンピックに出場するような体力のある方であれば、上っていくかもしれませんが、あくまでも一般的な車椅子利用者を想定して設計するのが相応しいでしょう。

無理をして途中でダメなら後ろへの転倒の恐れも

無理をして上って途中でダメな場合は、後ろへの転倒になりかねないことを注意しなければなりません。誰かそばに人がいるならば、助けを求めた方がいいでしょう。私も高知県の桂浜公園に行った際に、上り切る手前でピンチに陥りました。たまたまそばにいた観光客に助けていただきました。

 

しかし、上りだけが大変だと思うかもしれませんが、下りにも注意が必要です。車椅子で降りる場合は、ハンドリムをつかむことでブレーキになりますが、勾配がきつい場合は、手が熱くなります。状況によっては摩擦の強さから握ることが不可能になります。そうなればブレーキをかけられなくなってスピードがより増していきます。スピードが増していくと、衝突の可能性があります。

 

そのため今後バリアフリーの店舗を設計していく場合は、スロープの勾配についても重要であることをぜひとも認識していただきたいと思っております。実際には車椅子ユーザーに試してもらい、利用が可能かどうかをチェックしてみるといいでしょう。

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