【防災訓練の重要性】病院・接客業のための効果的な防災対策とチームビルディングの実践法

2025.06.11 (水)

バリアフリーアドバイザーの白倉栄一です。

 

毎年のように考えなければならない重要テーマがあります。

 

それが「防災」です。

 

近年では京アニ放火事件など、重大な災害・事件が社会に衝撃を与えています。

 

こうした事態に備えて、経営者・リーダーの皆さまが「被害を最小限に抑え、慌てず対応できる組織を作る」ことは、責務といえるでしょう。

 

そして防災訓練は、単なる法定対応ではなく、組織のチームビルディングを進める絶好の機会にもなるのです。

 

【結論】防災訓練は組織を守り、強化する重要な施策

 

防災訓練は、単に形式的に実施するものではありません。

 

本番に近いシナリオを用意し、実際に機能するかを検証することでこそ、大きな価値を生み出します。

 

とくに医療機関や接客業の現場では、災害発生時に多くの来客・患者がいるため、従業員一人ひとりの役割意識が成否を分けます。

 

【理由】マンネリ化では役割意識が育たない

私はかつてイオンの人事総務課長として、年2回の法定防災訓練を担当していました。

 

訓練では詳細なシナリオを作成し、避難経路、誘導役、消火担当、救護担当などの班を組み、消防署に提出していました。

 

しかし、同じ内容を繰り返すと、組織内に「慣れ」「流し作業」の雰囲気が生まれます。

 

また、実際の火災では防火シャッターが下りるなど、普段の訓練では想定しにくい要素が多くあります。

 

こうした「本番のリアル」を盛り込むためには、シナリオを毎回工夫し、たとえば障害者の避難誘導を想定するなど、より現実的な状況を反映する必要があります。

 

【具体例】消火器の使い方を実体験させる

 

消火器の場所を知っていても、使い方を知らなければ意味がありません。

 

従業員一人ひとりが「いざ」というときに使えるよう、水消火器を使った練習を導入するのも大切な訓練の一環です。

 

体験を通じて得られる知識は、頭で理解するだけのマニュアルと違い、いざというときに役立ちます。

 

【提案】消防署と連携して新しい視点を取り入れる

 

毎回違うシナリオを用意するのは確かに大変です。

 

そんなときは、地域の消防署に相談して新しい訓練案を取り入れたり、消防車の出動を依頼したりすることで、職場全体のモチベーションを高めることができます。

 

また、体験型のコーナーを設ければ、日頃の意識を変えるきっかけにもなります。

 

防災訓練を単なる義務ではなく「組織の結束力を高める時間」として活用すれば、企業・医療現場にとって大きなプラス効果になるでしょう。

 

【まとめ】

 

  • 防災訓練は経営者・リーダーの責任として真剣に取り組むべき
  • シナリオを毎回工夫し、マンネリ化を防ぐことが重要
  • 消火器の使い方を体験させるなど、実践的訓練を導入する
  • 消防署と連携して新しい視点を取り入れることで、組織力を強化できる

 

【メッセージ】

 

防災は「もしものときの備え」であると同時に、従業員全員の信頼関係を築く絶好の機会でもあります。

 

あなたの現場では、いざというとき全員が役割を理解し、行動できますか?

 

ぜひ今こそ、形式的な訓練を見直し、実効性のある防災計画を実践してください。

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