吉本興業の記者会見を通してクレーム対応時におけるポイントとは?
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あなたの会社の『バリア解消』請負人 白倉栄一です。
商業施設などにおいて、どうしても発生してしまうのが「お客さまからのクレーム」です。
まさに会社にとってクレームは、バリアみたいなものです。
いかにお客さまのクレームを解消することができるスキルが必要です。
そこで最近、連日ワイドショーで話題になっている吉本興業の記者会見を通して感じたことは、クレーム対応の際にやってはいけない点がいくつかありました。
スキルを知るには、NG行為を知ることも時には必要です。
今回はそのポイントをご説明します。
自己弁護は言い訳だと思われてしまう
ショッピングセンターのクレーム対応の責任者をやっていたときには、「責任者を出せ~」と言ったクレームが多発していました。
年末年始において10日間連続で「責任者を出せ~」と呼ばれて、お客さまのもとに行って対応していたときは、さすがに辛かった記憶が残っています。
出勤したらすぐに怒られる連続で、「また明日も怒鳴られるんだろうな…」という不安の中で、出勤していたときもありました。
そういったクレームが続くと、ついついやってしまいがちなのが、「自分たちはお客さまに対してそんなつもりでやったわけではない」という自己弁護をしてしまうことです。
疲弊した気持ちの中で、発してしまう感覚は分かりますが、相手のお客さまからすると「言い訳」としか感じ取ってもらえないんです。
そして「じゃあ~何でそんなことをしたんですか」と余計に詰め寄られてしまいます。
今回の会見でも同様で、宮迫さん・田村亮さんに対して、高圧的に話をしてしまったことを素直に詫びるしかなかった中で、「冗談で」とか言ってしまったことが問題になってしまいました。
たとえ本人は冗談で言ったとしても、言われた側にとっては冗談に取ることができないことがほとんどです。
だからこそ自分の弁護ではなく、2人対して失礼なことをしたことを真摯に話すことが必要だったと思います。
そしてクレーム対応も同様になりますが、ある程度のQ&Aは事前に想定しておく必要があります。
自分が責任者でお客さまの前に行ったとしても、「分からない」「知らない」などが多発すれば、
「あなたは責任者なのに何のために出てきたの?あなたじゃ話にならないから、上の者を呼んでください」
と言われてしまうでしょう。
テクニックで乗り切ることも大事なポイント
今回の会見においては、残念ながら記者の言った質問に、きちんと具体的に、そして明確に答えられない点がありました。
会見時間を長くしてしまったことも、その原因によるものが多かったと思います。
クレーム対応をやっていてもそうですが、長丁場になればなるほど、精神的に疲弊してきます。
場合によっては、集中力が切れてしまい、
「おまえ、俺の話を聴いているのか?」
「言っていることが矛盾している」
とか言われかねません。
そうならないために、長丁場になるのは避けていく必要があるでしょう。
今回は吉本興業の会見を通して、本来のクレーム対応のときにどうしたらいいのかを考えてみました。
大事なことはその場をきちんと鎮めるために、自分を弁護したくなる気持ちがあっても、相手を思い遣ることが優先になります。
そして自分のプライドを隠して、演じあげることもクレーム対応のテクニックになるでしょう。
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